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外壁塗装中にかかる自己負担費用はどのくらい必要なの?

外壁塗装の工事では、水や電気を使う作業があります。
その際の水道代や電気代は、工事代金とは別に発生することをご存じでしょうか?

「どのくらいの費用がかかる?」「水道や電気を使う時には在宅していなくてはならないの?」「どこの水道を使うの?」など、気になる点があると思います。
ここでは、外壁塗装に必要となる水道と電気について、詳しくみていきましょう。

目次

水道が必要な工程

外壁塗装工事では、塗装をするだけではなく多くの工程があります。
大まかにまとめると、次のような流れで工事が進みます。

  • 足場設置
  • 高圧洗浄
  • 下地・コーキング処理
  • 養生
  • 塗装(下塗り・中塗り・上塗り)
  • 点検
  • 足場解体

この中で、水道を使用する工程は主に高圧洗浄です。
塗装をする際には、ほとんど水は使いません。
水性塗料を使う際には、希釈するために水が必要ですが、大した量ではありません。
また、工事全体を通して、手洗いや道具の洗浄などで適宜の水を使います。

高圧洗浄は、外壁の塗装をする前に、外壁全体の汚れや古い塗膜を洗い落とすために行います。
汚れや古い塗膜が残った状態で塗装をしてしまうと、せっかく塗り替えても外壁に密着せず剥がれやすくなってしまいます。
高圧洗浄は、塗膜の耐用年数を左右する大事な作業なのです。

外壁塗装工事で使われるのは、プロ仕様の高圧洗浄機です。
家庭用の高圧洗浄機よりも水圧が高く、吐水量が多いものが使われています。
パワーが違うため動力も違い、プロ用は電気式ではなくエンジン式です。
ハイパワーの高圧洗浄で、しっかりと外壁を洗い上げていきます。

高圧洗浄の作業時間

高圧洗浄の作業は、半日から1日程度です。
時間をかけて、家全体を丸ごと洗浄します。
外壁と同時に屋根を塗装する場合には、屋根も合わせて洗浄しますし、付帯部分や駐車スペース、玄関タイルなども場合によって洗浄をします。

洗浄にかかる時間は、条件によって異なります。
屋根と外壁を合わせて洗浄する場合や、汚れがひどい場合では丸1日かかることもあります。
一方で、外壁のみで比較的汚れが少ない場合は、2〜3時間で終わることもあります。

また、劣化が進行していて、高圧で洗浄しすぎてしまうと雨漏りの恐れがある場合や、外壁材が傷みやすい素材の場合もあります。
このようなケースでは、早めに切り上げることもあります。

使用水量の目安

高圧洗浄機の最大吐水量は、およそ15リットル/分です。
1時間あたりで考えると、15×60分=900リットルの水量になります。
作業が3時間では2700リットル、7時間では6300リットルが使われる計算です。

4人家族の1ヶ月の水道使用量の平均は、25000リットル程度となっています。
そのため、1ヶ月の使用量の約4分の1を高圧洗浄の工程だけで使うことになります。

外壁塗装工事における水道代の目安

一例として、6000リットルを福岡市の上下水道料金に当てはめると、およそ1000〜2000円の使用料です。
この水道代は、施主が負担します。

塗装工事の水道代について、考えていない方も多いと思います。
すると後日、水道代の請求書を見て、3割近くも増えていることに気が付き驚くかもしれません。

急な使用量の増加は、水漏れの疑いで使用量検針の際に声をかけられることもあります。
高圧洗浄の水量の目安を知っておき、使用した日時を記録しておくと安心です。

どこの水道を使うのか

戸建てでは、ほとんどの場合、建物の敷地内に散水栓が設置されています。
散水栓とは、植栽への水やりや洗車のために、戸外で水を使えるように設置されている水道栓です。
地面の中に埋め込まれているタイプの他、コンクリート柱に蛇口が付けられている立水栓タイプがあります。
高圧洗浄の際には、この散水栓から水を吸水します。

事前に散水栓の位置は、業者が確認します。
工事当日は、散水栓のフタの上に植木や車が乗っていて使えない状態にならないよう、気を付けてください。
万が一、故障などで使えない場合は、屋内の水道から引いてくる、タンクを使って水を持ち込む、近隣のお宅の散水栓をお借りするなどの対応を行います。

高圧洗浄は必要?

ひと昔前までは、塗装前の高圧洗浄は一般的ではありませんでした。
ブラシでほこりを払ったり、研磨するなどして清掃をするのみでした。
そのため、古くからある業者の中には、高圧洗浄を必須としていない業者もあります。

また、外壁材の中には、高圧洗浄が適さないものがあります。
木材やトタンの外壁材の場合、大量の水で洗浄するとサビやカビにつながる恐れがあるので、高圧洗浄はしない方がよいでしょう。

近年の外壁材の多くは、窯業系サイディングやモルタルのため、高圧洗浄をする方がメリットは大きいです。
高圧洗浄なら、ホコリやコケ、劣化した塗膜、チョーキングで発生した粉などを、効率よくすっきりと洗い流すことができるからです。
また、表面が綺麗であるほど、新しい塗膜がつきやすくなります。

高圧洗浄の水漏れ対策

高圧洗浄をする前には、業者が必ず下見をして、破損している個所がないかチェックをします。
チェックをしないと、高圧洗浄によって破損がさらにひどくなってしまったり、内部に浸水したりするおそれがあるからです。
破損している個所がある場合には、その場所へは水圧を弱くしたり、手作業で洗浄するなど臨機応変に対応します。

また、高圧洗浄時には、屋内へ水が入らないようにしっかり窓をしめて、換気口などは養生をしておきます。
万が一に備えて、作業中は自宅の中で水漏れがないかチェックすると安心です。

このような対策をしても、水漏れが起きてしまうことはあります。
水漏れに気が付いたらすぐに洗浄を中止し、原因を究明してもらいましょう。
水漏れの被害の状況によっては、別途補修工事が発生するかもしれません。

電気が必要な工程

外壁塗装工事で電気が必要な工程は、主に下地処理と塗装の工程です。

下地処理の工程では、電動サンダーなどのハンディタイプの電動工具を使うことがあります。
古くなった塗膜を落としたり、破風や雨戸などの金属面のサビを落としたり、塗膜が密着しにくい金属や塩ビ製の素材に対して目荒らしをするといった目的で使われます。

塗装の工程では、塗料を混ぜ合わせる撹拌機を使うため電気を使用します。
塗料はそのままでは粘度が高く、硬すぎて塗装ができません。
そのため、水性塗料の場合には水で、油性塗料の場合にはシンナーで希釈をして塗りやすい状態にします。

希釈量は、塗料ごとに5〜20%といったように定められた配分があります。
熟練の職人は、塗料の性質や外壁材の状態、塗装方法や天候など様々な条件を考慮しながら最適な量を計算して希釈します。
また2液混合タイプの塗料は、主剤と硬化剤の2種類を塗装直前に混ぜて塗料を完成させます。

どちらの場合にも、塗料が均一に混ざっていないと、ムラや硬化不良を起こしてしまいます。
木の棒などで攪拌することもありますが、よりしっかりと混ぜ合わせるために1m程度のサイズの電動撹拌機を塗料缶に差し込んで使用します。
他にも、据え置き型の撹拌機も使用することもあり、長時間の攪拌が必要な時などに使われます。

外壁塗装工事における電気代の目安

外壁塗装で使われる電気道具は小型のものなので、それほど電気量を要しません。
また、使用する時間も短いです。

仮に、600Wの電動サンダーを1時間使用した場合、電気料の単価を30円/kWhとすると電気代は以下の通りです。

0.6kW × 1時間 × 30円 = 18円

その他の電動工具や撹拌機などを、合計10時間使ったとしても、およそ180円程度と電気代はごくわずかなものです。

どこの電気を使うのか

電気代も水道代と同様に、施主負担となります。
通常は、建物の外壁に取り付けられている外部コンセントから電気をとります。
外部コンセントは屋外での草刈り機や車内の掃除機使用、照明などに使うことができる、防水タイプのコンセントです。

外部コンセントは外にあるため、雨をよけるためのカバーが取り付けられています。
しかし、樹脂製のカバーは経年劣化していることも多いようです。
あまり使う機会のないお宅では、外壁塗装のタイミングで劣化に気づくこともあるでしょう。

万が一ひび割れなどで水が中へ入り込むと、漏電の危険があります。
高圧洗浄の際に水が入り込んで、漏電してしまうといった事例もあります。
外壁を塗装するのを機に、劣化したコンセントカバーを新調するのもオススメです。

水道代や電気代を節約する方法はある?

業務用の高圧洗浄機を使う際には、バケツやタンクなどにためた水を機械で吸い上げて噴射します。
水道につなぐ方法では水量が追い付かないため、まとまった量の水をバケツに貯めて起き、そこから一気に吸い上げる仕組みです。
そのため、水道は出しっぱなしで、常にバケツに水があふれている状態にしておきます。

出しっぱなしが気になる場合には、止水弁を利用すれば、水が足りない時にだけ出るようにできます。
細かい点にまで配慮が行き届く業者であれば、止水弁を使っているかもしれません。

水の出しっぱなしは気になってしまうかもしれませんが、ほんの半日程度のことです。
業者に節水についてあまり細かくお願いしてしまうと、しっかりとした洗浄ができなくなってしまうおそれもあります。
高圧洗浄は、塗装の仕上がりを左右する大事な工程なので、長い目で見て長持ちする外壁のためと考えて、十分な量の水を使って洗浄してもらいましょう。

電気代については、節約するほどの量は使用しないはずです。
ただし、高圧洗浄でまれに漏電することや、工具の使用でブレーカーが落ちてしまうことがあるので注意が必要です。

水道や電気は、後で確認がとれるよう、工事で使用した日を記録しておくと良いでしょう。
後日、水道代や電気代の請求がきたら明細書を確認し、想定通りの使用量かどうかをチェックしてください。
あまりにも想定を大きく上回る金額の請求がきたら、業者に確認します。

中古住宅の場合

居住中の建物の工事であれば、水や電気の問題はありません。
ところが、中古住宅などで、居住していないタイミングで外壁塗装をする場合には、水道や電気が通ってないこともあるでしょう。
このような場合でも、工事は問題なく行うことができます。

水道が通っていない場合には、大きなタンクで水を運搬する方法や、ご近所の方にご協力をいただき水道をお借りする方法もあります。
電気が通っていない場合には、発電機を持ち込めば電気を使えるようになります。
水道も、電気も、一時使用を申請すれば工事の期間中だけ使用することもできますので、状況に応じて対応できます。

その他、外壁塗装工事における施主負担となるもの

水道や電気以外に、施主で負担する可能性があるものは、以下のとおりです。

駐車場

自宅の駐車スペースが、外壁の近くにある場合は、工事期間中は車を移動した方がよいでしょう。
足場を組む際に邪魔になることや、塗料がかかってしまうおそれがあります。

家の前の道が広く、住宅が密集していない場合で、駐停車禁止ではない道路なら、工事の時間帯だけ路上駐車する方法もあります。
住宅街であれば路上駐車は難しいので、駐車場を借りて止めることになるかもしれません。
業者によっては、業者の店舗の駐車場などを貸してくれることもあります。

もし民間の駐車場を借りる場合には、駐車場代は施主負担です。
工事のタイミングで慌てなくて済むよう、事前に自家用車の移動について検討しておきましょう。

トイレ

最近の工事業者は、施主の自宅のトイレを使うことはまずありません。
休憩時間に近くの公園やコンビニなどのトイレを使います。

もし施主側の厚意でトイレを使っても構わないというのであれば、職人は助かりますので、そのように伝えてください。

お茶出し

最近は、お茶出しが不要という業者がほとんどです。
共働きなどで施主が外出中に工事を進めることも多く、また世の中の意識の変化もあり、あまりお茶出しをすることはなくなりました。

「とても頑張ってもらっているので、気持ちを表したい」というのであれば、クーラーボックスにペットボトル飲料を入れておき、好きなタイミングで好きなものを飲んでもらうという形もあります。
この方法なら、お互いにあまり気を遣わずに済みます。
お茶出しをした方が良いか気になる場合は、営業担当に聞いてください。

外壁塗装で気になる事は何でも辻塗装にお聞きください

外壁塗装工事では水道や電気を使いますが、水道代、電気代は施主負担になります。
水道は主に高圧洗浄の際に使用し、水道代は1000〜2000円程度です。
電気は下地処理や塗料の攪拌の際に使用し、電気代は数百円程度です。

大きな金額ではありませんが、気になる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、水道代や電気代を節約するがあまりに、施工が雑になっては意味がありません。
品質の良い塗装を実現するために必要な経費なので、ご理解いただければと思います。

もし、外壁塗装工事の事で気になる事があれば、私たち辻塗装になんでもお聞きください。
辻塗装は、住宅やアパートだけではなく、ビルや学校、工場の塗装も手掛けてきた、実績も豊富な塗装専門店です。
これまで培ってきた知識と経験を活かし、あなたの疑問やお悩みを親身に解決いたします。
ご相談いただいたからと言って、しつこく営業するようなことは致しませんので、安心してご連絡ください。


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