外壁汚れの放置が家の老朽化に!チェックポイントと洗浄方法
築年数が経った建物でも、手入れが行き届いていると見た目の印象は非常に良いものになります。
一方、まだ建てて間もない家でも、外壁の色がくすんで見えるような汚れた色をしていたら、汚い、暗いイメージを受けてしまいます。
家の第一印象はやはり、外観(見た目)で決まるものです。
また、建物が汚れていると、大切な家の寿命が短くなることをご存知でしょうか?
外壁は定期的にチェックをし、適切なメンテナンスを行うことで、美しさを保ちつつ外壁の大切な役割を果たしてくれます。
今回は、外壁の汚れが家に及ぼす影響や、汚れと家の関係について紹介していきましょう。
目次
汚れを放置するとどうなる?外壁のもつ役割は?
「年数がたてば外壁が汚れるのは当たり前のことだ」と、実際に汚れを放置している方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、外壁の汚れを放置すると、後々後悔することになりかねません。
なぜなら、外壁には大きな役割があり、汚れたままにしておくと効果を発揮することができなくなってしまうからです。
そこでまずは、外壁のもつ大きな役割について説明しましょう。
外壁塗装の性能が低下する
外壁塗装の1番の役割は、建物の内部を守ることです。
雨や風だけでなく太陽の光や紫外線を遮り、建物全体を保護しています。
最近では塗料の性能も上がり、省エネ効果のある断熱・遮熱塗料なども使用されることが増えました。
しかし、外壁に汚れが付着したままにしておくと、せっかくの素晴らしい性能も発揮することができません。
また、長く汚れを放置すれば、塗膜が剥がれ落ちてしまうこともあります。
その結果、撥水や防水機能がなくなって、雨水が建物内に入り柱や土台などが腐敗してしまうのです。
汚れの放置は、建物の劣化を早める原因となってしまいます。
美観低下で見た目が悪くなる
外壁塗装のもう1つの役割が、美観を維持することです。
できることなら、いつまでも美しいままの家であってほしいですね。
綺麗な家を見ると、「どんな人が住んでいるのかな?」「家の中も綺麗なんだろうな」と良いイメージがわき上がってくると思います。
しかし、手入れもされずあちこちに黒いカビ、緑色のコケや藻などが発生していると、清潔感のない暗いイメージを持たれてしまうかもしれません。
また、カビやコケは恐ろしいほどに繁殖力があります。
カビの発生で、お子さんがカビアレルギーを発症してしまったという事例もあるため、放置するのは危険です。
建物の老朽化につながる
汚れの放置は、外壁の美観を損ない外壁に劣化を招くだけでなく、建物の老朽化を早めてしまいます。
外壁塗装が建物を守る役割を果たせなくなると、建物内部にまで被害が及んでしまいます。
雨漏りや壁紙の剥がれ、基礎部分の腐敗やサビなどです。
腐食や劣化が建物の内部に進行すれば、それだけ補修費用が高くなってしまいます。
建物を住み心地良いまま長持ちさせ美しさを保つためには、外壁塗装のもつ役割を最大限に発揮できるように維持することが大切です。
汚れの発生場所と種類
外壁の汚れを見つけたら、すぐに落とすことが大切です。
軽い汚れのうちだと、ご自身で落とすことも可能ですし労力も最小限ですみます。
汚れは放置するとどんどんとこびりつき、落ちにくくなってしまいます。
汚れにもさまざまな種類があり、発生する原因は外壁の場所とその状態によっても違いがあります。
カビ、コケ、ホコリ、黒ずみ、変色、雨垂れ、サビなどが目に見える代表的な汚れです。
汚れの発生する条件を知っておくことで、早めの対応が出来るようになります。
日光に当たる場所
外壁に長時間日光が当たり続けると、紫外線により塗料が劣化してしまいます。
きれいだった色に、くすみが現れたりしたら要注意です。
塗膜の劣化が進行してしまうと、チョーキングの症状が現れます。
外壁を手でさわり白い粉のようなものがついたら、チョーキングが起こっているため塗り替えの検討が必要です。
日光に当たらない場所や北面
建物の角度によりいつも日光に当たらない場所や、外壁の北面には同じような症状がみられます。
日が当たらない場所は、雨で濡れると乾きが悪くジメジメした環境になるためカビやコケが目立ちます。
外壁が白色だと特に目立って美観を損なうため、すぐに落とすようにしてください。
雨が当たる場所
雨が当たる場所で多い汚れがカビ・コケの発生と、窓やサッシ部分にできる雨垂れです。
雨が当たるとどうしても湿気が高くなるため、カビとコケの発生を防ぐのは難しいでしょう。
こまめに落とすことで、常に衛生的な環境を維持する必要があります。
また、厄介なのは後者にあげた雨垂れです。
窓枠をつたってきた雨水により、たまっていたホコリやチリが一緒になって流れ落ち、外壁に黒い汚れとなって垂れてしまいます。
雨垂れはよく見かけますが、頑固な汚れのため一度ついてしまうとなかなか落ちません。
雨垂れ防止の水切りも販売されているので、取り付けておくと良いかもしれません。
排気口周辺
換気扇などの排気口周辺には、油汚れや排気ガスによる汚れが特に目立ちます。
換気扇の排気口からは、油分を含んだ空気が排出されるため、外壁が汚れてしまうのです。
べたついた箇所には、ホコリやチリなども貼り付き汚れてしまいます。
見た目もあまり良いとはいえませんし、油汚れは放置すると特に落ちにくくなるため注意が必要です。
つなぎ目
サイディングなどのつなぎ目で見られる汚れで多いのが、カビとホコリです。
ちょうどつなぎ目が細い溝のようになり、その部分にホコリなどの汚れがたまりやすくなってしまいます。
また、外壁に当たった雨がつなぎ目にとどまり、カビなどが発生しやすい箇所です。
道路に面した場所
道路に面していると、どうしても車の排気ガスやホコリが付着して外壁が汚れてしまいます。
黒っぽい汚れで美観を損なうため、小まめな洗浄が必要です。
道路に面しているということは、それだけ通る人たちから見られる機会も多いということになります。
「綺麗な家だ」と話題にあがるのは嬉しいことですが、「汚い家」と注目されてしまうのは残念なことです。
汚れやすい外壁の状態
外壁の状態によっては、汚れが溜まりやすい場合があります。
汚れが溜まりやすい外壁の状態には、以下のようなものがあります。
・凹凸があると汚れがたまりやすい。
・白や淡い色は黒い汚れが目立ちやすい。
・赤や黄色は紫外線を浴びると劣化しやすい。
汚れの発生原因や場所に加えて、デザインや色による汚れやすさを知っておくことが大切です。
ある程度の知識があれば、外壁塗装の色選びの際に活かすことができることでしょう。
汚れたらまずは洗浄が第一!
日頃から外壁にも目を向けて、汚れがあれば洗浄するように心がけるだけでも、見た目の印象は変わってきます。
汚れを落とすために作業することは、確かに面倒なことかもしれません。
ですが、汚れは時間が経つほど落ちにくくなります。
メンテナンス費用も高くなり大変なことになったと後悔する前に、日々の積み重ねで美しさを保ち外壁の劣化を防止しましょう。
水洗い
汚れは、基本的に水を使用して落とします。
最初にホースで外壁の上から順に水をまき、付着しているホコリなどを洗い流します。
軽い汚れにはスポンジや柔らかいブラシ、細かい部分には歯ブラシを使うと便利です。
ここで気をつけることは、外壁の素材がモルタルやサイディングなら、やわらかいスポンジを使用することです。
落ちにくい汚れには、中性洗剤や専用洗剤を使用することもオススメします。
ただし、研磨剤は絶対に使用しないでください。
なぜなら、外壁に傷をつける原因となるからです。
カビは、ぬるま湯にカビ取剤を溶かして擦ると大概は落ちます。
ただし、洗剤を使用した場合は、最後にしっかりと水で洗い流さなければ、外壁の色あせや黄ばみの元になるので要注意です。
怪我をしないためにもゴム手袋を装着し、脚立などの使用には十分に気を付けてください。
高圧洗浄
いくら擦っても落ちない頑固な汚れには、高圧洗浄機を使う洗浄方法があります。
メリットは、広範囲を水圧で一気に洗い流すため、手作業ほどの労力がかかりません。
ただ、もちろんデメリットもあります。
使う機器によっては大きな音がしたり、周りに水が飛び散ったりするため、使用の際には近所に一声かけておく方がよいでしょう。
また、同じ場所に当てすぎると塗膜が落ちてしまう恐れもあるため、使用時には水圧の調整にも注意してください。
プロに任せる
高圧洗浄機を使っても落ちない汚れや、足場が必要となるような高所の汚れには、思いきって専用業者に任せるのも1つの方法です。
やはり、専用業者に任せると仕上がりに違いがあります。
費用がかかるため悩むところではありますが、安全面や完成度、作業にかかる時間と労力を考えると決して高額ではありません。
一般的な相場は、1㎡あたり200~300円ほどです。
「バイオ洗浄」と呼ばれる植物性の洗剤を使用する洗浄法だと、もう少し単価はアップします。
カビやコケがひどい場合は、業者に相談してみると良いでしょう。
外壁塗装には汚れにくい塗料を選ぶ!
住宅を長持ちさせるためには、家を保護してくれる外壁塗装を汚れにくくすることが重要です。
そのためには、外壁塗装で使用する塗料に注目してみましょう。
塗料にもさまざまな種類がありますが、「汚れにくい」性能をもつ塗料としては、フッ素塗料、防カビ塗料、光触媒塗料、低汚染塗料などがあげられます。
そのなかでも新世代塗料と呼ばれるのが、光触媒塗料と低汚染塗料2つです。
これらの塗料は、太陽や雨で汚れを洗い流す「セルフクリーニング機能」を持っています。
どちらにも共通していることは、雨で汚れを洗い流してくれることと、他の塗料に比べると寿命が長く、次のメンテナンスまでの期間を長くできることです。
そのため価格も高くなりますが、家を長持ちさせるために最適な塗料といえます。
光触媒塗料
光触媒塗料は、太陽光が塗膜に当たると汚れを分解して、その後雨で洗い流す性質をもっています。
塗料に含まれている酸化チタンが、紫外線に当たると活性酸素を発生します。
この活性酸素に、大気汚染物質を分解する力があります。
この力により、外壁に汚れを蓄積することなく、雨によって汚れを洗い流してくれるのです。
光触媒塗料は、特に交通量の多い道路の近くなどにオススメしたい塗料です。
耐久性もよく、15~20年はもちます。
さらに、周囲の空気の清浄もしてくれる、優れた塗料と言えるでしょう。
その反面、価格は高めでカラーバリエーションは少ないという点と、割れやすいという弱点があることも考慮しなければいけません。
低汚染塗料
低汚染塗料は親水性が高く、塗膜と汚れの間にできた空間に雨が入り汚れを浮かして流してくれます。
親水性とは水とのなじみが良いことを表し、外壁の塗膜に親水性がある間は付着した汚れを流してくれるため汚れにくくなるのです。
低汚染塗料を使うメリットには雨だれができない、耐久性が良い、こけや藻がつきにくいなど汚れに関わる悩みを軽減してくれることがあげられます。
デメリットとしては光触媒塗料と同じく価格が高い、扱える職人が少ない、低汚染塗料を使用できない外壁材があるなどです。
外壁塗装で機能性塗料をお考えなら、一度業者に相談してみると良いでしょう。
セルフクリーニング機能をもつ低汚染塗料は、最近注目されつつあります。
どちらにもメリットとデメリットがありますが、信頼できる大手メーカーから選ぶことをオススメします。
オリジナルの安価な塗料を提供しているメーカーや業者もありますが、絶対に価格で判断してはいけません。
名の知られるメーカーには長い歴史があり、信頼おける塗料を提供してきたからこそ現在の地位を確立しています。
日本では、日本ペイント・関西ペイント・エスケー化研が三大メーカーと呼ばれています。
さまざまな塗料の下調べをし、納得できる塗料を選んで外壁塗装を実施してください。
外壁の汚れが気になり始めたら辻塗装までご相談ください!
家を美しいまま長持ちさせるためには、外壁の汚れが大きく関わってきます。
外壁の汚れは放置するほど落としにくくなり、その結果、外壁がもつ「美観と家の保護」の役割を果たせなくなってしまうのです。
外壁の劣化は家の老朽化につながるため、早めのメンテナンスが必要となります。
もし、外壁の汚れが気になるようでしたら、私たち辻塗装にご相談ください。
36年間、塗装一筋で営業する私達なら、汚れだけでなく塗膜の劣化状況などを的確に診断し、必要なメンテナンスをご提案できます。
お見積もりはもちろん無料、しつこい営業も一切致しませんので、安心してご相談ください。