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屋根や外壁だけではない!車庫やガレージの雨漏り原因と対処方法

写真:太陽とガレージ

愛車を紫外線や雨から守るために、住宅の敷地に車庫やガレージを設置している方も多いと思います。
車庫と一口に言っても、ログハウス風の趣のある車庫もあれば、鉄骨でできた何台も止められる頑丈な作りの車庫もあります。
他にも、建売で購入した住宅の地下部分に駐車場が付いていたというパターンもあるでしょう。

車庫を持つ方の中には、雨漏りに悩んでいる方もいるかもしれません。
車庫やガレージは住宅と比べるとやや簡易的な作りとなっていますので、必然的に雨漏りはしやすくなります。

ただ、雨漏りをしてしまったとしても、車庫は住居と違いすぐに大きな問題とはならないため、つい放置してしまいがちです。
しかし、雨漏りが与える影響は思いのほか大きいものがあるので注意しなければなりません。

そこで、車庫やガレージの雨漏りの仕組みを知って、雨漏りしてしまった場合のベストな対処方法を選べるようにしておきましょう。

目次

  • 車庫やガレージの構造

    車庫やガレージは、屋根のみのカーポートとは異なり、屋根と壁で囲まれたものを指します。
    木造や鉄骨造、コンクリート造など素材はさまざまで、独立して建てられているものと建物の一部として作られているものがあります。

    主な種類としては、以下のようなものがあります。

    • 木造で住宅と同じような施工方法で建てられているもの
    • 重量鉄骨造で車が数台入る比較的大型のもの
    • 既製品となっていて物置のように組み立てて設置するもの
    • 建物の一部として組み込まれているビルドインガレージタイプのもの
    • 主に傾斜地で庭や家屋の下部分を利用したコンクリート造の掘り込み型のもの

    それぞれに特徴が異なり、雨漏りへの対策も違ってきます。

    車庫やガレージの耐用年数

    耐用年数が近くなってくると、ガレージのあちこちに不具合が発生し雨漏りのリスクが高まります。

    木造、金属製のガレージの耐用年数は20~30年程度と言われています。
    車庫は住宅と違って、あまりメンテナンスを意識しない方も多いと思いますが、メンテナンスフリーではなく10年に一度程度塗装をするなどして防水性能を維持する必要があります。

    鉄筋コンクリートでできている車庫の場合、耐用年数は大まかに30~50年程度と言われています。
    コンクリート造は木造に比べ耐久性が高いとはいえ、年数が経つとコンクリート内部の鉄筋が錆びていき、コンクリートを支えきれずひび割れなどを起こしてしまいます。
    コンクリート造の場合は、万が一不具合が起きてしまうと修復が大きな工事となりやすいので、早めに異変を察知することが大切です。

    車庫やガレージのよくある雨漏り原因

    独立型の車庫・ガレージは、住宅と似たような構造となっており、屋根や外壁からの雨漏りが多くなります。
    また、掘り込み型車庫・ガレージでは、天井からの雨漏りが多くなります。

    木材の浸水による腐食

    木造の場合、屋根や外壁の劣化が原因で雨漏りが発生します。
    屋根や外壁は水から守るために塗装されていますが、塗装は紫外線の影響などで少しずつ剥げてしまいます。
    塗装の劣化に気が付かずに放置してしまうと、木材がむき出しの状態になり、カビが生えたり腐ったりして雨漏りにつながります。

    木材の腐食を防ぐには、定期的に塗装によるメンテナンスが不可欠です。

    屋根の劣化

    独立型の車庫やガレージの屋根には、耐久性の高いポリカーボネートや金属、ガラスネットなどを素材とした波型の屋根が取り付けられていることが多いです。
    ポリカーボネート製の屋根は比較的強度があるものの、雹などの刺激で穴があいてしまうこともあります。

    金属屋根の場合、ボルトのゆるみから雨水が伝って雨漏りとなることがあります。
    最近の金属屋根はガルバリウム鋼板などの錆びにくい素材が使用されていますが、経年の劣化でサビが発生したり腐食したりすることもあります。
    腐食が進むと、最終的に屋根に穴をあけてしまいます。

    金属屋根は10年程度で塗装がはがれてしまうため、塗装によるメンテナンスで雨漏りを防ぎます。
    躯体が鉄骨の場合も、塗装がはがれると錆びてしまうため、合わせて再塗装しておくとよいでしょう。

    結露

    車庫やガレージは、屋根の表面が外気にさらされているため、内外の気温差によって結露が非常に起きやすいです。
    結露がひどいと、木材にカビが生えたり金属が錆びたりすることがあります。

    傷みがひどくなると、屋根に穴があいてしまい雨漏りしてしまいます。
    対策としては、屋根の内側に結露を防ぐような素材を貼り付けるとよいでしょう。

    施工不良

    組み立て式の既製品の車庫の場合、施工不良が雨漏りの原因になることがあります。
    メーカーの指定通りの基礎工事ができていない場合や、ビスがしっかり止まっておらずビス穴から雨漏りすることもあります。

    また、台風や強風の自然災害が起きたときに、割れてしまったり、部品がはずれてしまったりする場合もあるので注意してください。

    屋根の排水不良

    住宅の屋根に降り注いだ雨が、車庫の屋根へ流れ込んでしまう構造になっている場合、車庫側の排水能力を超えてしまう場合があります。
    排水能力を超え、水が屋根の上にたまるようなことがあれば雨漏りのリスクは高まるでしょう。
    ただ、車庫の移動は難しい状況であることも多く、車庫側の屋根の防水対策を万全にするのがベターです。

    屋根には落ち葉などのゴミがたまりやすく、排水経路をつまらせてしまい、水が思わぬところからあふれることもあります。
    また、積雪で屋根が破損することで雨漏りするパターンもあります。

    車庫には、雨が自然に流れ落ちるよう勾配が付けられています。
    しかし、勾配が緩すぎると想定外の場所へ雨水が入り込んで雨漏りする可能性があるので注意してください。

    コンクリートの防水加工切れ

    コンクリート製の車庫は、天井に防水加工がされています。
    しかし、防水加工も徐々に劣化するため、いつかは防水効果が無くなってしまうのです。

    また、コンクリートで施工された屋根が防水加工されておらず、ひび割れから雨漏りしてしまうパターンもあります。
    ひび割れがなくても、屋根の上の土から水が浸みてきて、うっすらと天井が湿るような雨漏りの仕方もあります。

    コンクリートを伝って出てきた雨水は、白くにごっていたり白い粉を吹いたりしています。
    このような症状があれば、コンクリートの防水加工を検討してください。

    ビルトインガレージの雨漏り

    車庫の上が住居やテラスなどになっている場合、住宅部分の防水施工が劣化して下にある車庫へ水が入り込むパターンもあります。
    車庫の上が庭の場合には、木の根っこがコンクリートを突き破ってしまい、雨漏りをしてしまうこともあります。

    車庫の上に何もない場合には比較的容易に補修ができますが、庭や住宅の場合には補修することが難しくなります。
    内側から補修をしても、また別の場所から雨漏りしてしまうかもしれません。
    どうしても補修できない場合には、家や庭を移動させる大規模な工事になってしまいます。

    車庫のたわみ

    掘り込み型の車庫で、地面をくり抜く形になっていて上部に住宅など重いものがある場合には、重量で車庫の天井のたわみが発生することがあります。
    真上でなくても、近辺で建築工事が行われるなどで土から圧迫がかかり車庫の内部にひび割れが起きるケースもあります。
    コンクリート性は耐久性が高いとはいえ、大きな力がかかってしまうと耐え切れず、最悪の場合は崩落する危険もあります。

    車庫やガレージが雨漏りしてしまうとどうなるか

    写真:雨に打たれる葉っぱ

    車庫やガレージの雨漏りは、住宅ほど緊急性がないかもしれません。
    とは言え、中に保管している物が濡れてしまうのは困りますし厄介です。

    コンクリートの成分や鉄サビを含んだ雨水が車に垂れてしまうと、車が腐食することがあり心配です。
    車の一部が腐食すると、故障などの原因となるおそれもありますね。
    ただ、雨漏りの二次災害で車を傷めてしまった場合、車両保険に入っていれば保険金が支払われる可能性があります。

    コンクリート造の車庫の場合、ひび割れなどでコンクリート内に水が浸入すると、中の鉄骨が錆びて膨張します。
    すると、周囲のコンクリートを圧迫し割れ落ちる危険性があります。

    割れたコンクリートが車の上に落ちたり、人に当たったりすると大変危険です。
    このような事故を防ぐためにも、早めに対処することが重要です。

    雨漏り修理方法

    実際に雨漏りしてしまった場合には、どんな修理方法があるのでしょうか。
    修理には、数日で簡単に済むものから大規模な工事となるものまであります。
    それぞれのパターンを見てみましょう。

    部分補修

    雨漏りが軽微なものであれば、コーキング材などによるひび割れの補修で済む場合もあります。
    金属製の場合、小さな穴であれば防水テープでの補修も可能ですが、応急処置と考えておいた方がよいでしょう。

    木造や金属製の車庫なら、補修後さらに全体を塗装しておくと安心です。
    コンクリート造の車庫でひび割れがある場合には、コーキング材やモルタルを塗布して補修します。

    また、止水材を塗布して補修する方法もあります。

    DIYで補修ができる場合もありますが、雨漏りは見えない場所で進行していることもあり深刻な状況かもしれません。
    できれば、専門の業者に見てもらうとよいでしょう。

    屋根、外壁塗装

    車庫に金属屋根が使われている場合、10年を目安にサビの除去と塗装をすると長持ちさせることができます。
    組み立て式の車庫の場合も、きちんとサビの処理をして塗装をしておくとよいでしょう。

    塗装工事は、丁寧にサビ処理を行い、高圧洗浄したのちに塗装を行います。
    外壁や骨組みなども塗装されている素材であれば、そちらも再塗装するとよいでしょう。

    屋根カバー工法、葺き替え

    金属屋根のガレージで雨漏りしてしまい、全面的に傷みが激しい場合には、カバー工法か葺き替えによるメンテナンスをします。
    カバー工法には、屋根の上にシート防水を張る工法と、新しい屋根を重ね葺きする工法があります。

    シート防水では、屋根とシート防水の間に断熱材をはさみます。
    シート防水は安価ですが耐久性が低く、15年程度で張り替えをすることになります。

    カバー工法では、現在はガルバリウム鋼板の屋根を使用することが多いです。
    断熱材は、入れても入れなくても施工することが可能です。
    ガルバリウム後半の屋根は、20~30年程度の耐用年数があります。

    葺き替えでは、既存の屋根を撤去して新しい屋根を葺きます。
    しかし、撤去する手間がかかる分、カバー工法よりやや費用かかり工期が長くなります。

    コンクリート周囲の防水工事

    コンクリート造の車庫で、内側からの補修が難しい場合には、外側から防水工事を施します。
    周囲の環境によって工事方法が違うため一概には言えませんが、一般的にはシート防水や塗膜防水といった防水処置を施して、コンクリートに水が浸み込まないようにします。

    コンクリート面がむき出しの場合、すぐに防水工事ができます。
    しかし、上部に建物や庭があったり、車庫が隣地と接していたりするような場合は、大規模な工事となることが予想されます。

    修理業者と費用の目安

    • 部分補修(コーキング処理)・・・1万円~
    • 部分補修(コンクリート補修)・・・3万円~
    • 外壁、屋根塗装・・・10~30万円程度
    • 屋根の葺き替え・・・20万円程度
    • コンクリート防水工事・・・20万円~

    車庫やガレージの雨漏りの場合には、一般の住宅とは違った知識が求められます。
    そのため、できるだけ車庫・ガレージの修理経験の豊富な業者が望ましいです。
    修理方法は一様ではない場合もあるので、いくつかの業者で見積もりをとって比較するとよいでしょう。

    雨漏りは原因が複雑な場合もあり、一度の修理では完全に治まらないこともあります。
    工事後の雨漏り保証がついている業者なら、より安心ですね。

    雨漏りの原因が自然災害の場合は、火災保険を使って修理できる場合があります。
    風災の中でも、「車庫を含む」となっているか確認してみてください。

    車庫やガレージの修理も辻塗装にご相談ください

    車庫やガレージの雨漏り事例は、意外に多くあります。
    特に掘り込み型のコンクリート造の車庫は雨漏りのリスクが高く、修理方法が複雑なパターンが多いです。
    車庫やガレージにはいろいろなタイプがあるため、特徴をふまえて雨漏りしやすい箇所を知っておき、こまめにチェックするようにしてください。

    もし、車庫やガレージに雨漏りがおきているのなら、私たち辻塗装にご連絡ください。
    辻塗装では塗装だけでなく、防水工事やエクステリア工事など幅広い工事に実績があります。
    車庫やガレージの雨漏りも、原因を特定して対応いたしますので安心してご相談ください。


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