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外壁タイルの種類や費用〜メリットデメリット、補修のタイミングは?

写真:タイル

外壁は「家の顔」とも言われる、とても重要な部分です。
常にきれいな状態を保ち「長持ちさせたい」と思う方も、多いのではないでしょうか。

建物の外観をなるべく長期間綺麗に維持するために、人気を集めているのが「外壁タイル」です。
豪華な見栄えに加え、耐久性にも優れる外壁タイルは、メンテナンスフリーとも言われています。
しかし、そんな優れた外壁タイルでも、実はメンテナンスは必要です。

ここでは、外壁タイルの種類やメリットデメリット、初期費用からランニングコスト、補修のタイミングなども合わせてご紹介します。

目次

  • 外壁タイルとは

    タイル張りの外壁は、表面にタイルを1枚ずつ貼り付けて仕上げていきます。
    タイルの最大の特徴として、高級感や重圧感があり、家全体を美しく仕上げることができます。

    タイルは、石や砂などの自然素材を、約1300℃の温度で焼き固めたもので、硬く傷つきにくく、丈夫な外壁材です。
    元々の素材が、土や石などの無機質なので、タイル自体は一生長持ちするとも言われています。

    さらにタイルは耐久性、耐火性、耐水性にも非常に優れるため、外壁材として広く使われています。
    最近では、その耐久性の高さや、デザイン性などが評価され、内装や床などにも幅広く使われるようになりました。

    耐久性の高さから、他の外壁材に比べてメンテナンス費用を抑えることができるのも特徴の一つです。

    タイルの種類

    タイルの種類はとても豊富にあり、どのタイルにしたらいいのか迷う人も多いのではないでしょうか。
    タイルは、素地や、形状など様々な分類に分かれます。
    その中から用途に合わせて、使い分けをしていくといいでしょう。
    ここでは、代表的な素地、人気の高い形状タイルを、主に紹介していきます。

    タイル素地の種類

    まず、素地の代表的な分類から説明します。

    磁器質

    1250℃以上の高温で焼き固めたタイルで、水に強く耐久性も非常に高い素地です。
    吸水率が低く、1%程度しかありません。
    特徴として、透明性が高いことが挙げられています。

    特に、雨がよく降る地域や寒冷地にふさわしいタイルでしょう。
    耐久性が高いことから、外壁タイルに最も向いていると言われています。
    主に、外装や水廻りの壁や床、モザイクタイルなどでよく使われます。

    陶器質

    1000℃以上で焼き固めたタイルです。
    吸水性が高く、硬さや強さは磁器質タイルより弱いです。

    磁器質やせっ器質と比べると、変色や劣化がしにくく、メンテナンスの手間もあまりかかりません。
    塩の特徴を活かし、内装タイルにもよく使われます。
    外壁タイルとしては、寒冷地以外の地域におススメです。

    せっ器質

    1200℃前後で焼き固めた、磁器質と陶器質の中間のタイルです。
    吸水率は10%以下と言われています。

    透明性や硬さなどは磁器質に比べ劣りますが、表面を自分好みに加工を入れることも可能です。
    見た目の特徴として、素朴な味わいのあるタイルとなります。

    人気の高いタイル形状

    人気の高いタイルの形状を簡単にご紹介します。

    45二丁タイル(よんごにちょうタイル)

    外壁タイルの中でも安価で、300㎜×300㎜のユニットタイプになっていることが多いタイルです。
    ユニットタイプは施工も簡単にできるため、工事費用も安く済ませることができます。
    耐久性に優れる上に安価なので、マンションなどにもよく使用されます。

    ボーダータイル

    基本的な実寸は227㎜×30㎜ですが、種類が豊富でサイズも様々なタイルです。
    デザイン性も高く、若い世代からも人気を集めています。
    最近の新しい住宅に、よく使われる外壁タイルです。

    外壁タイルのメリット

    写真:茶色と白のタイル

    耐久性が高い

    強い日差しや雨、風にとても強いことが、外壁タイルの最大の強みです。
    他の外壁材と比べて、変色や劣化も、そう簡単にはしません。
    タイルの種類によっては、吸水率が約1%と低いので、ひび割れの心配がほとんどありません。
    吸水率が低いことから、寒冷地区や、雨がよく降る地域に、最も適している外壁材です。

    メンテナンスが簡単

    タイルの素材は無機質なので、雨風、紫外線にとても強く、半永久的に長持ちするとも言われています。
    しかし、下地部分は無機質ではなく劣化するので、定期的なメンテナンスが必要になってきます。

    外壁タイルに必要なメンテナンスは、洗浄や目地のコーキングの打ち直しくらいなので、比較的簡単で費用も安いです。
    一方、サインディングなどの他の外壁材は、外壁全体の塗り替えなどが必要になってきます。
    外壁全体の塗り替えとなると、修繕費用は高額になってしまいます。

    外壁タイルは他の外壁材と比べると、ランニングコストを抑えることができる外壁材と言えるでしょう。

    汚れにくい

    外壁タイルは、親水性が高く水に馴染みやすい性質を持っています。
    この性質により、タイルに着いた汚れなどは、雨水がきれいに洗い流してくれるのです。
    他の外壁材に比べ、外壁の掃除回数は圧倒的に少なく済むでしょう。

    雨によって定期的に掃除されるので、常に美しい外観を保つことも可能です。
    定期的に外壁掃除ができる自信のない人にとっては、大きなメリットとなるでしょう。

    デザイン性が高い

    家を作る上で、見た目はとても重要な部分ですよね。
    タイルには立体感があり、豪華な見た目で高級感もあります。
    外壁タイルの種類によっては、年月が経つごとに色に深みがでて、重圧感を演出できるタイルもあります。

    低価格の外壁材と違って、変色することはあまりないため、年数が経っても豪華な見た目を維持することができるでしょう。
    外見にとことんこだわりたい人にとっては、非常に向いている外壁材と言えます。

    外壁タイルのデメリット

    初期費用が高額

    性能が高い分、他の外壁材と比べると初期費用が高くなりがちです。
    外壁タイルは施工費込みで、1㎡約13,000~35,000円が相場と言われています。
    30坪2階建てに、20,000円のタイルを使用した場合、全体の金額は300万円以上かかることになります。

    一般的によく使用される低価格のサインディング材は、初期費用は150万円くらいで済みます。
    サインディング外壁の、倍程度の費用がかかる点には注意が必要です。

    地震に弱い

    タイル自体は丈夫なのですが、地震の揺れにより接着剤で固定してあるタイルが落ちてしまうこともあります。
    接着剤の役割をするモルタルには、あまり弾力性がありません。
    そのため、揺れによる建物の動きを吸収できず、タイルが浮いたり剥がれたりすることがあります。

    最近は技術も進歩しているので、そう簡単にタイルも落ちなくなってきています。
    しかし、100%安全というわけではありません。」
    心配な人は、事前に業者と相談して、クッション性のあるタイル下地にすると、タイル剥を防ぐことができるでしょう。

    また、定期的な点検や確認をすることで、外壁の劣化を防ぐこともできます。

    施工の難易度が高く、職人の腕が必要

    サインディング外壁などと比べると、外壁タイルは高い施工技術が必要になります。
    経験の浅い職人がすると、タイルが浮いたり歪みがでたり、施工不良の原因になることもあります。

    しっかり施工をしてくれる業者がほとんどでしょうが、悪徳な業者が存在するのも事実です。
    あとで修理が必要にならないように、施工実績の多い業者に依頼するようにしてください。

    ハウスメーカーの場合、提携先の業者に丸投げすることが多いです。
    手数料が余分にかかってしまうため、あまりオススメはできません。

    外壁タイルのメンテナンス

    外壁タイルは、非常に耐久性に優れ、汚れや変色にも強いため、タイルそのものを交換することはほとんどありません。
    しかし、タイル同士をつなぐ目地の部分は劣化してしまいます。
    そのため、目安として10年ごとにメンテナンスを実施しておくといいでしょう。

    メンテナンスと言っても、外壁タイルの場合、大掛かりな工事は必要ありません。
    主なメンテナンス内容は、目地のコーキングの打ち直しやタイルの洗浄などです。
    作業が比較的簡単なため、1回あたりの費用は平均30万~50万円ほどで済みます。

    一方、サインディング外壁などは、メンテナンス費用が高くなりがちです。
    外壁全体の塗り替えなどが必要になってくるので、1回あたり100万近くかかることも少なくありません。

    メンテナンスコストだけで見ると、タイルの場合40年で200万円ほどの節約が可能になることもあります。
    外壁をタイルで作ると、長い目で見た維持費用は節約できるでしょう。

    家にかかるランニングコストを抑えたいという人にも、外壁タイルはオススメです。

    外壁タイルお手入れ方法と補修が必要なタイミング

    写真:劣化したタイル

    業者に依頼する以外にも、自分で外壁タイルのメンテナンスをする方法があります。
    新品の状態をより長持ちさせることに繋がるので、自分でできるメンテナンスも実施するとよいでしょう。

    年1回洗浄をする

    汚れに強い外壁タイルとは言え、放っておけば徐々に汚れてきます。
    そこで必要なメンテナンスが洗浄です。
    掃除方法は簡単で、洗車用のスポンジなどで水洗いをすれば、新品のような状態に戻ります。

    外壁全て手作業は大変だと思うので、高圧洗浄機を使うのもいいでしょう。
    洗浄力が高いので、短時間でみるみるキレイになります。
    掃除の目安は、汚れが気になった時、年に1回程度でいいでしょう。

    タイルの表面の白い汚れ

    たまに古い建物で、タイル表面に白い汚れのようなものが、べったりついているのを見かけることがあると思います。
    これは、タイルの隙間から雨水が入り、接着面のモルタルに含まれる水酸化カルシウムが溶け出して、表面が白くなっているのです。
    この白い汚れのことを、「白花現象(エフロレッセンス)」と言います。

    一見落ちない汚れに見えますが、市販のクエン酸を水に溶かし、スポンジにつけ掃除すれば簡単に落ちます。
    しかし、一時的にはキレイになるものの、時間が経つと再び白くなってしまいます。

    場合によっては、施工不良や性能低下している可能性もあるので、不安な人は、業者に相談するといいでしょう。

    タイルの浮き、剥がれ、破損など

    地震などの影響を受け、タイルが外壁から浮いたり剥がれたりする場合があります。
    また、施工不良が原因で、タイル表面の白い汚れや、タイルの浮き、剥がれが発生する可能性もあります。

    何もしていないのにタイルの剥がれなどが見られるのなら、すぐに業者に相談しましょう。
    もしくは、定期点検を専門の業者にお願いしておくといいでしょう。

    外壁タイル メーカーごとの特徴

    外壁タイルは、沢山のメーカーが取り扱っています。
    種類も豊富で、選ぶのもとても大変だと思います。
    ここでは、信頼や実績もある、大手メーカーの特徴をご紹介します。

    LIXIL

    外壁タイルのほかに、浴槽やリビングなどの、床や内装に使われるタイルを製造販売しています。
    デザイン性が高く、モダン、和風、洋風など種類が豊富に揃っています。
    その品揃えの多さ、オシャレな外壁タイルで、若い世代からも支持を集めています。

    TOTO

    光触媒技術「ハイドロテクト」を採用し、雨水で汚れを落とす「セルフクリーニング効果」があるのが特徴です。
    他にも、排気ガスを分解・洗浄する「大気洗浄効果」も持ち合わせているので、耐久性も非常に優れています。

    ダントー

    産業廃棄物を再利用したタイルや、床暖房対応タイルなど、環境に合ったタイルが選べます。
    種類が豊富なので、自分たちの家に合ったものを、見つけることができるでしょう。

    ADVAN

    ヨーロッパ製のものを中心に、輸入したタイルを販売しています。
    種類も豊富で、デパートやホテルなど、様々な場所で採用されるようになりました。

    値段はピンからキリまであります。
    1㎡あたり5,000円~6,000円の低価格で、デザイン性の高いタイルも取り扱っています。
    予算があまりなくても、低価格のものでオシャレに家作りをすることも可能です。

    外壁の劣化は辻塗装にご相談ください

    タイル外壁は、非常に耐久力に優れているため、メンテナンスコストを下げてくれます。
    とは言え、既にサイディングなどの外壁で住宅が作られている場合、タイルにリフォームすることは困難です。
    タイルに合わせて下地から変更しなければならないため、非常に高額なコストがかかってしまいます。

    もし、住宅がタイル外壁でない場合は、定期的な外壁塗装が必要です。
    建物を劣化から守るため、早めの外壁塗装をご検討ください。
    また、タイル外壁であっても、タイルの汚れを防いだり長持ちさせたりするための、タイル用の塗装もあります。

    もし福岡で外壁塗装をご検討中なら、私たち辻塗装にご相談ください。
    36年間、地域密着で営業してきた私たちなら、最適な外壁のメンテナンスがご提案できます。
    もちろん、お見積もりやご相談は無料で承っておりますので、お気軽にご連絡ください。


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