戸建に多いサイディング外壁を塗装するタイミングと注意点とは?
中でもサイディング外壁は、現在新築物件の外壁に最も使われている建材です。
そこでここでは、サイディング外壁における塗装の注意点や、塗装の時期の見分け方などを紹介していきます。
目次
- サイディング外壁とは?
- 窯業系サイディングのメリット
- 窯業系サイディングのデメリット
- 窯業系サイディング外壁のメンテナンス時期は?
- サイディング外壁に塗装する際の注意点
- 直張り工法の場合はサイディングを張り替えた方が無難
- サイディング外壁のお悩みなら辻塗装へ
サイディング外壁とは?
サイディングとは板状の外壁素材で、建物の骨格に貼り付けて使用します。
板状の素材を張るだけなので、作業性が良く施行時間が短くできることが特徴です。
材料費や工費を安く収めることもできるため、最近の新築物件では主流の外壁となっています。
サイディング外壁にもいくつか種類があり、大きく分けると以下の4つのものがあります。
- 窯業系サイディング
- 金属系サイディング
- 木質系サイディング
- 樹脂系サイディング
この中でも窯業系サイディングは、一般住宅の外壁に最も使われている建材です。
セメントと木材系の繊維を混合して作られており、住宅用の外壁としてバランスの良い性能を持っています。
住宅に使われているサイディングは、実に70%が窯業系サイディングです。
そのため、あなたの家がサイディング外壁なら、窯業サイディングである可能性が非常に高いでしょう。
そこでここからは、代表的な窯業系サイディングの外壁塗装について色々と見ていきます。
窯業系サイディングのメリット
窯業系サイディングは、外壁に求められる性能をバランスよく備えています。
だから、外壁のメイン素材として使われているのですね。
外壁の素材として求められる性能は、以下のようなものが考えられます。
- 耐久性
- 防汚性
- 防火性
- 遮音性
- 断熱性
- 防水性
- 耐傷性
この全ての性能に置いて、窯業系サイディングは優れた性能を発揮します。
もちろん、一部の能力は他の外壁素材に劣ることはありますが、最もバランスの取れた外壁素材ということができるのです。
しかも、サイディングは施行の面でも優れた素材です。
柱などの骨格に貼り付けていくだけでいいので、工期が短縮でき人件費を抑えることができます。
また、そもそもサイディングの価格も手ごろなので、建物自体の値段も下げてくれるのです
サイディングの施工事例はこちら
窯業系サイディングのデメリット
窯業系のサイディングは水分に弱く、湿気により劣化が進行してしまいます。
だからこそ、塗装をしっかり行い水分の浸入を防ぐ必要があるのです。
サイディング外壁を長持ちさせるためには、水分から守る外壁塗装が不可欠となります。
外壁塗装の能力が劣化したまま放置していると、サイディングボード自体が劣化してしまい、張替えをしなければならない事態になるおそれもあります。
そうなると、余分な費用が発生してしまうことにもなりかねないのです。
窯業系サイディング外壁のメンテナンス時期は?
サイディングを劣化させないためには、適切なタイミングでメンテナンスを実施することが不可欠です。
特に、サイディングは水分に弱いため、早めのメンテナンスが重要となります。
メンテナンスが遅れ水分が浸入してしまったら、サイディング自体が劣化して塗装のやり直しだけでは済まなくなる可能性もあるのです。
ここでは、目で見て分かるサイディング外壁のメンテナンス時期の目安を紹介していきましょう。
シーリングの劣化
サイディングボードのつなぎ目には、ゴム状のシーリング材が注入されています。
シーリングをしっかりと充填させることで、サイディングの隙間から水分などが浸入することを防いでいるのです。
ただ、シーリングはゴムのような素材のため、時間の経過と共に紫外線で劣化し割れるなどの不具合が生じてきます。
シーリングが劣化してしまうと、サイディングのつなぎ目から水分が浸入してしまいます。
サイディングは水分に弱いので、外壁を傷める原因となるのです。
シーリング部分にひび割れが見られるなら、シーリングを打ち直す時期にきていると判断していいでしょう。
外壁塗装に合わせて、シーリングもきちんと補強してもらうようにしてください。
シーリングの補修には、既存のシーリングを撤去して新しくシーリングを打つ「打ち替え」と、既存のシーリングの上から補強する「打ち増し」の2つのタイプがあります。
当然、打ち替えの方が長持ちしますので、できる限り打ち替えで補修をお願いした方が良いかと思います。
シーリング工事の流れはこちら
塗装のひび割れや剥がれ、チョーキング
外壁塗装にひびが入ったり、剥がれが見られたり、手に白い粉がつくチョーキングが発生したりした場合は、塗装が劣化してきているサインとなります。
このような状態の塗装ではサイディング本体を守ることができないので、外壁塗装をリフォームしなければなりません。
塗料の種類にもよりますが、だいたい10年程度が塗り替え時期の目安です。
塗装を行って10年を経過するころなら、一度外壁をチェックするようにしてください。
ひどいチョーキングやクラックが見られるなら、早めの塗装が必要となります。
塗装の劣化の目安は、なにもサイディングに限ったことではありません。
外壁塗装においては、全ての建材において、ひび割れや剥がれ、チョーキングが見られると塗装の時期になります。
サイディングの反り
サイディングは、水分を吸収する特性をもっています。
そして、水分の吸収と乾燥を繰り返すことで、反ってしまうことがあるのです。
また、寒暖差が激しい地域では、温度変化で収縮と膨張を繰り返し、サイディングが反ってしまうこともあります。
サイディングが反ってくると繋ぎ目に隙間ができ、そこから雨水などが進入してしまいます。
すると、さらにサイディングが水分を吸収することになるので、ソリがどんどんひどくなるという悪循環に陥るのです。
サイディングが反ってしまうと、基本的には張り替えるしか打つ手がありません。
シーリングを補修しても、反っている部分からすぐに切れてしまうので、まずはサイディングを見直すことから始める必要があります。
軽度なものなら、ビス留めすることで補修することができます。
ただ、反りが進行するおそれもあるので、水分が浸入しないよう塗装やシーリングを完璧に行う必要があるでしょう。
サイディングのひび割れ、破損
サイディングが熱や水分の影響で膨張と収縮を繰り返すと、サイディング自体にひび割れや破損が生じることがあります。
また、外部からの衝撃により、割れてしまうことも考えられます。
サイディングが割れてしまうと、隙間から水分が浸入してしまいます。
この水分は、サイディングだけでなく、建物の骨格も腐食させてしまうおそれがあるのです。
ちょっとしたひび割れ程度なら、補修材で補修することもできます。
ただ、あまりにひび割れや破損がひどい場合はサイディングの張替えしなければならなくなるので、塗装が劣化する前に塗りなおしを行い、サイディングを風雨から守るようにしてください。
サイディング外壁に塗装する際の注意点
サイディングには、「熱を貯めやすい」「水分を吸収しやすい」という2つの特徴があります。
この2つの特徴があるため、外壁塗装にどのような塗料でも使えるわけではありません。
サイディングの特徴に合わせた塗料を選ぶ必要があります。
ここからは、サイディング外壁に塗装する際の注意点を見ていきましょう。
弾性塗料は使用しない
弾性塗料とは、伸縮性に優れたひび割れしにくい塗料です。
幹線道路沿いなど、振動の激しい立地に立つ物件に向いていますが、サイディング外壁には不向きとなるので注意が必要です。
サイディング外壁には、熱を貯めやすいという特徴があります。
と言うことは、特に夏場は外壁の表面の温度がかなり高くなってしまうのです。
伸縮性のある弾性塗料は、熱によって柔らかくなってしまいます。
その柔らかくなった部分で内部から水分の蒸発が起きると、塗膜が膨張して、浮きや剥がれを引き起こしてしまうのです。
これは塗料の性質なので、塗装の技術力ではどうすることもできません。
最悪の場合、施行が完璧でも数年で塗装が剥がれてしまうことも考えられます。
サイディングに弾性塗料は不向きということを忘れずに、塗料選びは慎重に行ってください。
耐候性が高い塗料を選択する
外壁の表面温度が高くなるということは、弾性塗料でなくてもあまり良い影響は及ぼしません。
膨れて一気に剥がれてしまうようなことがなくても、劣化するスピードを早めてしまいます。
特に西日が激しい立地だと、紫外線の影響で劣化は激しくなるでしょう。
そのため、サイディングを塗装する際は耐候性が高い塗料を選択するようにしてください。
アクリル塗料やウレタン塗料、グレードの低いシリコン塗料では、数年で劣化してしまうおそれもあります。
1回の塗装費用は多少高くなりますが、耐候性の高い塗料を選択しておけば、結果として塗り替え頻度を少なくすることができコストパフォーマンスも高くなります。
劣化が進むとクリア塗装はできない
サイディングには、レンガ調やタイル調など、様々なデザインがされているものも多いです。
そのデザインを活かすため、クリアの塗料で塗装するケースも増えてきています。
ただ、クリアで塗装ができるのは、サイディングが劣化していない場合に限るので注意してください。
正確に言うと、劣化が進んでもクリア塗装が塗れないわけではありません。
ただ、傷や劣化している部分がそのまま見えてしまうので、きれいな仕上がりにすることが不可能なのです。
傷や劣化が目立つままなら、お金をかけて塗装するのは少しもったいないです。
サイディングのデザインを活かすためクリア塗料を希望するなら、サイディングが傷む前に早めに塗装することがオススメです。
もし、サイディングが劣化してしまったのなら、上から色を塗り劣化が目立たないように仕上げるしかきれいにする方法はありません。
直張り工法の場合はサイディングを張り替えた方が無難
外壁がサイディングで作られている場合、通気工法と直張り工法のどちらかで家が作られています。
通気工法というのは、サイディングと家の骨格の間に通気層が設けられている工法です。
サイディングは湿気に弱いため、通気層を作って換気をよくしているというわけです。
一方、直張り工法では、サイディングを直接骨格に貼り付けています。
換気できる隙間がなく湿気がこもりやすいため、サイディングがすぐに劣化してしまうおそれがあります。
どう考えても通気工法の方が長持ちするため、最近では直張り工法はほとんど見られなくなりました。
しかし、まだサイディングの特性が理解されていない頃の建物の場合、直張り工法が採用されているケースもあります。
このような場合、塗装を塗りなおしても、ちょっとした隙間から湿気が進入し、サイディングを劣化させてしまいます。
なので、なるべく通気工法で張り替えておき、家の寿命を長くするように努めた方がいいでしょう。
サイディング外壁のお悩みなら辻塗装へ
サイディングの外壁は、塗装で風雨や紫外線から守らないとどんどん劣化してしまいます。
湿気や水分に弱いので、塗装が劣化して雨ざらしの状態になったら、サイディングを張り替えなければならなくなるおそれもあります。
さらに、劣化したサイディングを放置すると、建物の骨格を腐食する事態にもなりかねません。
そうなると、家を建て替えるしかなくなり、塗装の塗り替えにかかる費用とは比べ物にならない金額が必要になります。
建物を長く快適に使うという面で、外壁塗装は非常に重要な役割を持っています。
もし、福岡でサイディングの状態が心配というなら、一度私たち(辻塗装)に相談してください。
福岡で36年間営業を続けてきた経験と実績で、塗装の状況からサイディングの状態まできちんと診断し、適切な処置を提案することができます。
また、塗装だけでなく、シーリングなどの細かい部分までしっかりと確認するので安心しておまかせください。
その他、外壁塗装のことならどんな相談にも喜んでお答えいたしますので、お気軽にお問い合わせくださいね。