太陽光パネルを設置している屋根を塗装する時の注意点とは?
電気代の節約やエコの観点から、ご自宅に太陽光パネルを設置している方もたくさんいらっしゃいます。
昼に発電した電気を夜に使うことができ、電気代を大幅に削減できることから、新築時に取り付ける方も増えています。
太陽光パネルは、節電の面では非常に有効ですが「屋根を塗装することができるのか?」という点が気にかかります。
屋根も外壁塗装と同様、きちんとメンテナンスを実施しないと、寿命が短くなってしまいます。
そのため、太陽光パネル設置時に、塗装を含めたメンテナンスの事も考えておく必要があるのです。
とは言え、すでに太陽光パネルを設置している場合はどうしようもありませんよね。
そこでここでは、太陽光パネルを設置している屋根の塗装について、詳しく解説していきます。
目次
瓦屋根以外は塗装が必要
近代的な住宅の場合、屋根塗装が必要なケースがほとんどです。
最近の住宅は、スレートと呼ばれる屋根材が使われていますが、セメントが主原料のため水を吸い込みやすくなっています。
基本的に、屋根材は工場で塗装を行って出荷されていますが、数年経過すると劣化してしまいます。
劣化したスレート屋根が雨水を吸い込むと、雨漏りの原因となってしまうため、再塗装しなければいけません。
カバー工法などで人気の「ガルバリウム鋼板」の屋根も同様です。
塗料の塗膜によって錆び等の劣化を防いでいるので、定期的な塗り替えが必要です。
塗装を怠ると、錆から穴が生じて、雨漏りの原因となってしまいます。
一方、昔ながらの瓦屋根の場合、屋根塗装は必要ありません。
昔ながらの瓦は、高温で焼成した陶器のような屋根材です。
塗装をしなくても雨水が浸み込むことはありませんし、粘土が原料なので紫外線でも劣化しません。
塗装による保護を必要としないので、基本的にメンテナンスは不要となります。
ただし、セメントを原料とするセメント瓦は塗装が必要です。
セメント瓦は焼成をしておらず、ただ瓦の形にセメントを成型しているだけなので水が浸み込みます。
そのため、塗装による保護が必要となるのです。
屋根材の種類により塗装の必要性は異なりますが、基本的に、昔ながらの瓦屋根以外は塗装が必要です。
太陽光パネルがあっても塗装はできるの?
太陽光パネルを屋根に設置していると、塗装の際に邪魔になりそうですよね。
太陽光パネルを設置している場合、塗装することは可能なのでしょうか?
業者によっても異なりますが、太陽光パネルを設置している場合、塗装のパターンを選択することができます。
塗装パターンは「太陽光パネルはそのままで塗装する」「太陽光パネルを着脱して塗装する」の2つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
太陽光パネルを設置したままで塗装する
太陽光パネルを外すことなく、設置したままの状態で塗装する方法があります。
当然ですが、太陽光パネルの下は塗装できません。
つまり、塗装をする部分としない部分ができるということです。
見た目的には、太陽光パネルの下は見えないので、問題なく仕上がります。
しかし、耐久性に差が出るという問題が残ります。
新築から初めての塗装の場合、耐久性の差は問題になりません。
これは、太陽光パネルの下にある部分は常に陰になっているため、劣化の進行が遅いからです。
より劣化が進んでいる「太陽光パネルの下以外の部分」を、メンテナンスするイメージです。
10年サイクルだと、2度目の塗装の場合は、新築から20年程度経っていることになります。
太陽光パネルの下が陰になって劣化が遅いとは言え、徐々に劣化が進行しているため、屋根全面の塗装が必要になります。
太陽光パネルをそのままに塗装する場合、塗装面積が小さくなることから費用も抑えることができます。
新築後の初回の塗装なら、太陽光パネルを設置したままでも特に問題はないでしょう。
太陽光パネルを着脱して塗装する
太陽光パネルを一度取り外し塗装の後に設置しなおす方法は、屋根全体を塗装することができるので、ムラなく均一にメンテナンスできます。
ある程度劣化が進行した古めの住宅の場合は、この方法が必要になってくるでしょう。
ただし、太陽光パネルの着脱費用が別途必要となるので、通常の屋根塗装と比べても費用が若干高くなってしまいます。
せっかく太陽光パネルを取り外すので、塗装以外のメンテナンスをする良い機会でもあります。
太陽光パネルの着脱には費用がかかるため、屋根材の割れや下地補修などのメンテナンスも同時に済ますことで、後々の節約にもなります。
太陽光パネルを設置した屋根をDIYする際の注意点
太陽光パネルを設置したまま屋根塗装などのDIYをすることは可能ですが、やはり通常の屋根の状態とは異なってしまいます。
屋根の上でDIYする際には、必ず足場を作ったり、転落防止措置などを取った上での作業を行ってください。
屋根のメンテナンスをする際は、下記のことに注意しましょう。
太陽光パネルを踏まない
太陽光パネルは意外と繊細なため、踏むと割れる可能性があります。
また、太陽光パネルに乗ることは無くても、道具をぶつけるなどして破損する可能性は十分考えられます。
当然、割れると発電できなくなるので、施工中は十分注意する必要があります。
屋根は足場が不安定なため、多少は太陽光パネルに乗ることは仕方がないと感じるかもしれません。
しかし、太陽光パネルを壊してしまっては、損害が発生して元も子もありません。
そのため、危険を感じたとしても、太陽光パネルには乗らないように徹底してください。
屋根の塗装業者も同様です。
もちろん屋根塗装を請け負う業者なら、太陽光パネルに乗らないことは常識でわかっているはずです。
とは言え、業者が「知らなかった」「聞いてなかった」と、惚ける可能性もあるので、施工前にお伝えしておいた方が良いでしょう。
高圧洗浄はNG
太陽光パネルは屋根に設置されているため、鳥の糞などで汚れているケースもあります。
高圧洗浄ならすぐに綺麗にできそうですが、これはNGなので覚えておいてください。
特に、業者の使用するような高圧洗浄は、外壁の汚れを一気に落とせるほど強力です。
あまりに強力な洗浄は、太陽光パネルを傷つけてしまう恐れがあります。
圧力の調節はできますが、ミスの事を考えると、高圧洗浄をしない方が無難です。
また、高圧洗浄に使われるのは普通の水道水です。
水道水にはカルキが含まれており、これは水垢の原因になります。
水垢が太陽光パネル全体に発生してしまったら、発電効率を大幅に低下させてしまいます。
「綺麗にしたつもりが実は汚していた」なんてことになる可能性もあるので、高圧洗浄はしないようにしてください。
施工後に発電できているか確認する
屋根は足場が悪いため、何が起きるか分かりません。
細心の注意を払っていたとしても、気付かないうちに太陽光パネルに不具合を生じさせてしまっていることも考えられます。
そこで、施工後は太陽光パネルが発電しているか、しっかりチェックするようにしてください。
足場が設置されている状態なら、太陽光パネルの状態を簡単に確認できます。
そのため、足場の解体前に発電しているかを確認することが、ポイントになります。
確認のため、足場の解体のタイミングを遅らせることも、視野に入れておくと安心です。
ちなみに、塗装業者が施工中は、発電効率が落ちてしまいます。
これは、塗料が太陽光パネルに付かないように、養生するためです。
大切な太陽光パネルを保護するために必要なことなので、どうしても発電効率が落ちることを、覚えておいてください。
太陽光パネルの保証に注意
通常、太陽光パネルには「システム保証」や「出力保証」が付いています。
この保証が、屋根塗装により切れてしまうケースが考えられるので、注意が必要です。
基本的に屋根塗装では、太陽光パネルを扱いません。
そのため、太陽光パネルの保証に影響を与えることはありません。
ただし、ご自身や塗装業者が施工中に太陽光パネルを壊した場合等は、保証が効かなくなることも考えられます。
トラブルを防ぐために、太陽光パネルの設置業者に一度確認を入れておくと良いでしょう。
また、合わせて塗装業者からも確認してもらうと安心です。
屋根塗装は太陽光パネル設置のチャンス
屋根塗装や外壁塗装を実施する際、危険防止のため、必ず足場が必要になります。
特に、屋根は高所での作業となるので、足場無しでは作業ができません。
しかし、足場の設置には、約10万円〜20万円程度の費用がかかってしまいます。
一方、太陽光パネルの設置にも足場は必要です。
同じ屋根の上での作業になるので、足場代がかかるのは、当然のことです。
つまり、屋根の塗装と太陽光パネルの設置を同時に行えば、足場代が1度で済むということです。
自宅への太陽光パネルの設置を検討しているのなら、屋根塗装は良いタイミングと言えます。
屋根を一度綺麗にしたうえで太陽光パネルを設置できるので、しばらくはメンテナンスの心配をしなくて大丈夫です。
一度に工事を済ませることができるので、足場代も節約できるでしょう。
屋根の塗装に関することも辻塗装にご相談ください
太陽光パネルを設置している屋根の場合、塗装方法は大きく2つに分かれます。
太陽光パネルの下の部分の劣化がポイントとなるので、方法を決める前に一度業者に見てもらうと安心です。
優良業者なら、本当に必要な工事を提案してくれることでしょう。
また、太陽光パネルを設置している屋根では、注意点がいくつもあります。
そこで、太陽光パネルを設置している屋根塗装の経験が豊富な業者に依頼すると、安心できます。
経験が豊富なら、注意点も熟知しているでしょうし、作業もスムーズにいくと思います。
もし、福岡で屋根の塗装をご検討中なら、私達辻塗装までご相談ください。
辻塗装は、戸建て住宅だけでなく、学校や公民館、ビルなど、様々な塗装を手掛ける塗装のプロです。
あなたのお宅の状態をきちんと把握し、本当に必要なメンテナンスをご提案いたします。
工事計画書と詳細なお見積もりを作成致しますので、まずはお気軽にお問い合わせください。