外壁塗装で見落としてはいけない「透湿性」とはどんな機能？
外壁塗装に使われる塗料の特徴として、「透湿性」を押し出しているものがあります。
非常に多くの塗料が、透湿性があることをアピールしているので、外壁塗装においては重要な機能であることが伺えます。
実際、透湿性は外壁塗装や建物を長持ちさせる上で、非常に重要となる要素です。
ただ、一言に「透湿性」と言われても、どのような機能なのかピンとこない方もいらっしゃるでしょう。
そこでここでは、外壁塗装における透湿性について詳しく紹介していきましょう。
目次
透湿性とはどんな機能？
透湿性とは、湿気を通す機能の事を指します。
高温多湿な日本の気候では、湿度が快適さを損なう大きな原因となっています。
また、外壁塗装においても、高い湿度に長時間さらされると劣化の原因になってしまいます。
そこで、湿度がなるべく建物内に留まらないようにするために、透湿性を高めた塗料という訳です。
ただ、湿気を通すだけのことなら、そこまで気を使わなくてもいいように感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、湿気はあなたが思っているよりも、外壁塗装においては非常に重要な要素です。
透湿性が高い塗料は雨水に強い？
外壁塗装の役割の一つに、雨水を建物から守ることがあります。
雨水を簡単に浸入させてしまっては、いくら湿度を外に逃がすことができても意味がありません。
外壁塗装が湿気を通すと聞いて、「雨水が浸み込むんじゃないか？」と心配になる方もいるかもしれません。
その点は安心してください。
技術の進歩により、透湿性が高い塗料は雨水を通さず、湿度だけ通す構造になっています。
詳しく説明すると、透湿性の高い塗料は、気体は通すが液体は通さない構造になっています。
湿気とは、水が気体になった状態のものです。
水と比べて非常に小さな集まりとなっており、目に見えることはありません。
蒸気は気体のように見えますが、液体の水が「ある程度」細かな状態になったものです。
一方、一般的な水は、「水」の分子が目に見えるレベルまで集まった状態です。
つまり、湿気と雨水では、大きさにかなりの違いがあるということです。
そこで、透湿性の高い塗料には、「水」が気体になった「湿気」だけが通れる細かな隙間が設けられています。
この隙間から、湿気は建物外に放出されるという訳です。
分子が集まって大きくなった液体の水では取れない隙間なので、雨水が内部に浸入することはありません。
これが、透湿性高い塗料が雨水は通さず、湿気だけを通すメカニズムです。
透湿性と通気性は違う？
透湿性と似たような言葉に、「通気性」というものがあります。
塗料の中にも、透湿性ではなく通気性が高いことを売りにしているものがあります。
では、透湿性と通気性に違いはあるのでしょうか？
厳密にいうと、透湿性は水蒸気を通す機能、通気性は空気を通す機能です。
例えば、高級な登山ウェアなどは、湿気だけ通して空気を通さない「透湿性」を高めることで、冬でもジメジメせずに温かさを確保することができるという訳です。
一方、通気性を高めると、夏でも快適で涼しいウェアになります。
では、外壁塗装においてはどうかと言うと、そこまで厳密な違いはないように思えます。
通気性能が高い塗料も透湿性が高い塗料も、基本的には建物内に湿気がこもらないようにしています。
湿気が建物や外壁塗装に及ぼす影響
では外壁塗装において、なぜ透湿性の高さが求められているのでしょう？
その理由は、湿気が建物にも外壁塗装にも生活する人にも、悪影響を及ぼすからです。
それぞれ解説していきましょう。
湿気が及ぼす建物への影響
まず、湿気が及ぼす建物への影響を考えていきましょう。
日本の住宅のほとんどは、木材を骨組みとして作られています。
木材は、湿気が多い状態にさらされたままだと、徐々に腐食してしまいます。
建物にとって骨組みは、最も重要な「基礎」となる部分です。
この基礎が腐食してしまえば、最悪の場合建物が倒壊してしまうなど、かなり深刻なダメージを負ってしまうことになるでしょう。
つまり湿気は、建物にとって最も対策をしなくてはならない「大敵」だということになります。
透湿性の高い外壁塗装で対策を行えば、建物の内側から湿気を追い出すことができます。
骨組みとなる木材が腐食するリスクを減らし、建物の寿命を延ばすことができるでしょう。
長く住み続ける住宅だからこそ、外壁塗装の透湿性は、最も重要な要素ということになります。
湿気が及ぼす外壁塗装への影響
次に、湿気が及ぼす外壁塗装への影響を考えてみましょう。
あなたは、外壁塗装の一部が膨れてしまったり、剥がれてしまったりしている状態を目にしたことが無いでしょうか？
実はこの原因も、外壁塗装の透湿性が関係している可能性があります。
外壁塗装の膨れの原因は、主に雨水の浸入によるものです。
少量でも雨水が塗装の内側に浸入してしまえば、蒸発する際に塗料が持ち上げられて、「膨れ」が発生してしまいます。
塗装が膨れてしまった場所は、ちょっとした衝撃で塗膜が簡単に剥がれてしまいます。
剥がれた外壁から雨水が浸入しやすい状態になると、雨漏りや腐食が発生するリスクが高まります。
そうなると、外壁塗装の「建物を雨から守る」という役割を果たすことができません。
透湿性の高い塗料を使用していれば、雨水が浸入した際も、蒸発する湿気を通すことができます。
その結果、膨れが発生しにくくなるのです。
つまり、膨れの発生を防ぐことが、外壁塗装の寿命も長くなり、建物をより強固に守ることに繋がるのです。
湿気が及ぼす生活への影響
最後に、湿気が及ぼす生活への影響を考えてみましょう。
湿気の影響と聞いて、一番イメージしやすいのは「雨」ではないでしょうか？
特に梅雨時などは、室内がジメジメしてかなり不快な思いをするものです。
外壁に施工する塗装は、建物の最も外側に位置するものです。
つまり、塗装部分が湿度を通さないと、建物内の湿度が高まることに繋がってしまいます。
反対に、外壁塗装の透湿性を高めることで、建物内全体の湿度を低く抑えることができます。
透湿性の低い外壁塗装と比べると、かなり快適な生活を送ることができるかと思います。
透湿性の高い塗料は、調湿性の高い外壁や工法と組み合わせることで、より快適な暮らしを実現することができます。
また、除湿や空調にかかる電気代も節約することができ、エコな暮らしもサポートしてくれます。
外壁塗装で透湿性を高めるメリット
近年、外壁塗装用のメーカー塗料は透湿性などの機能を高めています。
透湿性を高めることは建物にとっても、大きなメリットがあります。
建物全体の腐食を防ぎ住宅の寿命が延びる
前述したように、建物にとって「湿気」は最大の敵と言ってもよいでしょう。
湿気の高い状態を放置してしまうと、建物の価値を落とすだけでなく、最悪の場合は住み続けることすら難しくなります。
そのため、外壁塗装以外の部分でも、色々と湿度が建物内に留まらない工夫が施されています。
たとえば、結露が起こりにくくなるように断熱工法を取り入れることで、外部の温度の影響を受けにくくなります。
このような工法の力を最大限に発揮させるためにも、透湿性の高い塗料は有効です。
建物を湿気から守ることができれば、それだけ寿命が延びます。
長く住み続けることを前提とした一軒家の場合は、ある程度コストをかけてこだわっても、決して無駄になる事は無いでしょう。
塗装の耐久性が上がり、塗り替えのコストを抑えることができる
外壁塗装のメンテナンスは、塗り替えが基本となります。
建物全体を塗装する必要があるので、それなりに費用の掛かるメンテナンスです。
できることならば、メンテナンスの頻度を落として費用の負担を軽減したいと、誰もが思うことでしょう。
外壁塗装のメンテナンスにかかる費用は、塗料の代金と人件費だけではありません。
塗装の際に必要な足場にかかる費用や、機材の運搬にかかる費用など、様々な費用が外壁塗装の塗り替えでは必要になります。
つまり、安い塗料を選択しても塗り替えの頻度が増えてしまえば、結果的に費用がかさんでしまうことも考えられるのです。
一方、透湿性の高い塗料で外壁塗装を施すことで、塗膜の寿命を延ばすことができます。
塗膜の寿命が延びれば、それだけ塗り替えのメンテナンスの頻度を落とすことにもつながります。
塗料のコストパフォーマンスは、価格だけでは判断できません。
外壁塗装のプロに相談して、長期的にメリットがある選択をするのがベストです。
外壁塗装で透湿性を高めることによるデメリットは特にありません。
あえて挙げるとするならば、透湿性の高い塗料の方が、若干高価ということくらいです。
機能面で不利になる事は一切なく、建物の寿命を延ばすこともできるので、外壁塗装を実施する際は透湿性にも注目して塗料を選んでみてください。
建物に合った塗料を選ぶなら辻塗装までご相談ください
透湿性の高い外壁塗装を施すことで、建物の寿命を延ばし快適な暮らしを送ることができるようになります。
もし外壁塗装を検討しているのなら、色やデザインだけでなく、透湿性にも注目して塗料を選択してみてはいかがでしょう。
塗装後の生活を考えれば、外壁塗装の機能も非常に重要なことです。
もし、透湿性などの機能で疑問があるのなら、優良な塗装業者に相談してみるとよいでしょう。
特に地元に密着した塗装業者なら、地域ごとの気候に合わせた最適な塗料を教えてくれると思います。
外壁塗装は安くないメンテナンスなので、失敗しないようにリサーチすることも重要です。
もし、福岡で外壁塗装をご検討中なら、私達辻塗装までご相談ください。
辻塗装は、40年の歴史を持つ、地域密着型の塗装専門店です。
これまで培ってきた技術と経験から、あなたのお宅にピッタリの条件でメンテナンスをご提案できます。
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