外壁塗装の定番色「白」そのメリット・デメリットとは?
外壁塗装に使用する色で、人気なのはやはり白です。
明るい雰囲気になりますし、膨張色は家を大きく見せる効果もあります。
爽やかな白い外壁にすると、新築のようにみえて気持ちが良いでしょう。
白は汚れやすいという心配もありますが、最近では防汚効果の高い塗料もあります。
そのため、以前ほど汚れを気にせずに済むようになってきています。
白色とひと口に言っても、アイボリー系クリーム系と多くの種類があります。
単純に全体を白で塗ってしまうと、安っぽくみえてしまうこともあるので、微妙な色加減や他の色との色の合わせ方でセンス良くコーディネートしたいですね。
そこでここでは、外壁を白く塗る際に知っておきたいポイントをみていきましょう。
目次
外壁を白にするメリット
周囲の家を見渡すと、白または白系の外壁の家が半数を超えているのではないでしょうか。
白は日本の風土にも合う色なので、昔からよく建物に使われる色です。
最近では濃色のモダンなデザインの建物も増えてきましたが、やはり白色は根強く人気があります。
白系の色を外壁に使った場合、多くのメリットがあります。
明るく見える
白色の最大のメリットは、明るく見えることでしょう。
清潔感があり、多くの人が好感を持つ色です。
色の明るさの度合いを表す「明度」が一番高いのは真っ白です。
明度が高いと軽やかな印象で、明度が低いと重厚感がある印象です。
明度が一番高い真っ白は、緊張感を感じさせる色とも言われています。
そのため、建物に使う場合には少し明度を落とし、自然な白を使うと良いかもしれません。
表面温度が上がりにくい
白色は光を反射しやすいため、特に暑い時期には外壁表面の温度を抑える効果があります。
その効果はてきめんで、濃色の外壁と比較すると、10~20度も違いがあると言われています。
外壁表面の温度は内部にも伝わるため、室内の冷房効率にも影響します。
猛暑が続く時期は、外壁の色によって室内の快適さに違いが出てくると考えられます。
退色しにくい
濃色の外壁は、年を経るごとに色褪せが目立つようになります。
これは、塗料に含まれている顔料が劣化してくるからです。
外壁は一年中紫外線を浴びていますが、顔料は紫外線によって破壊されていきます。
そして、破壊された顔料が粉状になって、外壁の表面が粉をふいたようになってきます。
これをチョーキング現象と呼びます。
チョーキング現象は塗膜が劣化してしまい、外壁を守る力が弱まっていることを表しています。
チョーキング現象は、濃色であるほど起きやすくなります。
建物が大きく見える
明るい色は膨張色とも呼ばれ、そのものを大きく見せる効果があります。
洋服を着る時に、白っぽい色はふんわりと大きく見えて、黒っぽい色は引き締まって着やせして見えるのと同じです。
外壁に白色を使うことで、目の錯覚で建物を大きく見せる効果があります。
色合わせがしやすい
白はどんな色とも相性がよいので、失敗しにくく扱いやすい色です。
車や家電など、様々なものに使われていますね。
建物は屋根や庇、窓枠、玄関ドアなど、多くのパーツで成り立っています。
そのため、それらと外壁との色合わせも考慮しなくてはなりません。
たとえば、外壁が赤や青の場合、他の部分に合わせる色は限られてくるでしょう。
一方、外壁が白系であれば、ほとんどの色と相性がいいのですんなり馴染みます。
カラーバリエーションが豊富
白系の色は豊富にあります。
代表的な物では、黄みを帯びたアイボリーやクリーム、すこしくすんだ白色のオフホワイトなどでしょう。
さらには青みがかった白や赤みがかった白などもありますので、屋根や付帯部の色に合った白色をコーディネートできます。
塗料の色見本を見ると、多くの白系の色があることがわかります。
外壁を白にするデメリット
白系の色を外壁に使う場合の最大のデメリットは、汚れが目立ちやすいことでしょう。
外壁は常に外気にさらされ、汚れがつきやすい環境にあります。
外壁に着く汚れは、車の排気ガスや埃、カビや雨筋のような黒っぽい汚れ、コケなどの緑系の汚れ、サビなどの茶系の汚れが主なものです。
これらの汚れは、白系の色に対して目立つ色合いなので、白の外壁は汚れが目立ってしまいます。
また、汚れが目立ちやすいことで、年数が経つにつれて薄汚れた印象になりやすい点にも注意が必要です。
白い外壁に汚れが付くと、薄暗いイメージになってしまいます。
純白の白ではなく、少しくすんだグレーがかった白など、明度を下げた色を使うことで、劣化の印象をやわらげることができます。
白系の外壁バリエーション
塗料の色における、白系のバリエーションと特徴を具体的にみていきましょう。
塗料の色の呼び方は、メーカーによって異なります。
また、名前ではなく色番号で指定する場合もあります。
そこでここでは、イメージしやすいようにホワイト系の塗料の名前の一例を挙げてみます。
純白系
ホワイト、ピュアホワイトなど
混じり気のない真っ白です。
真っ白なので、ほんのわずかな汚れでも目立ってしまいます。
戸建ての外壁の場合、白くみえても純白を使っていることはまずありません。
住宅街で純白の外壁は目立ちやすく、違和感があるかもしれません。
グレーっぽい白
シルバーホワイト、オフホワイト、パールホワイトなど
銀色のような輝きを含んだ色で、和風にも洋風にも合う色です。
無彩色といって色味を持たないため、シンプルで合わせる色を選びません。
青っぽい白
クールホワイト、スノーホワイトなど。
涼しげで清潔な印象を与えます。
クールなイメージの建物の場合、良く似合うでしょう。
また、ブルーと組み合わせるとクールでモダンな印象になります。
そのままでは安っぽい仕上がりになりがちなので、組み合わせる色で工夫してください。
赤っぽい白
ウォームホワイト、ピンクホワイトなど。
温かみがあり、英国調のエレガントな雰囲気を醸し出すことができます。
ただし、わずかに赤みがかっているだけでも遠目にみるとピンクに近くみえます。
そのため、あまり赤を強くすると仕上がりが濃い色になってしまうので注意が必要です。
これは面積効果といって、狭い面積では色が薄く見え、広い面積になると濃く見えるためです。
面積効果まで考慮して、塗り板などを活用して慎重に選ぶとよいでしょう。
黄色っぽい白
アイボリー、クリーム、ミルキーホワイトなど。
茶系やオレンジ系と、非常に相性が良いです。
この特徴から、戸建ての付帯部分でよく用いられる木目調の部材やレンガ調の部材ともよく合います。
ナチュラルに仕上げたい場合、うってつけの色と言えるでしょう。
また、穏やかな印象で安らぎを与える色です。
屋根や付帯部分との色合わせのポイント
外壁に白系の色を用いる場合、屋根や付帯部分にはどのような色を組み合わせるのがよいのでしょうか。
ここからは、センス良く見せるためのポイントを紹介します。
白×グレー系
白とグレーの組み合わせは、無難で安心感を与えます。
和風な建物に用いると少し地味な印象になってしまいますが、モダンな外観の建物に合わせると一気にスタイリッシュな感じになります。
グレーの濃淡によっても、かなり印象が変わってしまいます。
そのため、シミュレーションを活用して検討するとよいでしょう。
白×ブルー系
地中海をイメージしたような、白い外壁にブルーの屋根の建物は、爽やかで憧れます。
日本でも海沿いの地域では、海の色や空の色をイメージしたブルーに、白を合わせるのも良いかもしれません。
一方で、住宅地や山間部などでは、周囲の雰囲気から浮いてしまうかもしれません。
周囲から浮いてしまいそうな時には、ブルーグレーに白を合わせると、落ち着きがありつつも洗練された印象になりオススメです。
ブルーの中でも少しくすんだ色を使うことで、日本の景観にも合う色になります。
白×オレンジ系
オレンジと白の組み合わせは、白の明るさを活かしつつ、温かい印象に仕上がります。
レンガ調の屋根や塀にも、白い外壁はよく似合います。
お庭がある場合にも、緑の草木とも相性が良いです。
オレンジと白の組み合わせは、洋風でおしゃれな雰囲気を感じられます。
モノトーン
白と黒の無彩色同士を組み合わせた配色は、都会的でモダンな印象です。
存在感が、ぐっと際立つ目を引くデザインです。
白と黒の分量を変えると、見え方が大きく変わります。
ツートン
屋根や付帯部分の色を変える以外にも、外壁自体をツートンにする方法があります。
全体を白一色にすると安っぽさが出てしまったり、つまらない印象になってしまったりする場合には、ツートンにするのもおすすめです。
2色を組み合わせる場合には、比率を6:4~7:3にするとまとまりやすくなります。
シミュレーションツールを活用して、バランスを確認すると良いでしょう。
汚れを目立ちにくくする対策
外壁塗装で白をメインに使う時、最も気になるのは汚れの目立ちやすさです。
本当は白を使いたいけれど、汚れや劣化が気になるので諦めるという方もいらっしゃるかもしれません。
しかし最近では、塗料の開発がすすみ、防汚効果が高い塗料もあります。
塗料の選び方によっても、汚れを目立ちにくくする工夫ができます。
低汚染塗料、セルフクリーニング
低汚染塗料とは、雨筋汚れがつきにくい性質を持った塗料のことです。
塗膜表面の親水性を高めて、水と馴染みやすくすることで、塗膜と汚れの間に雨水が入り込み汚れを流れ落とす効果があります。
低汚染塗料は、汚れをひきつけにくくし、定着させにくくしています。
この効果は、セルフクリーニング機能と呼ばれることもあります。
各メーカーから低汚染塗料が発売されているので、豊富な種類から選択することも可能です。
デメリットとしては、弾性機能が低いためひび割れが起こりやすいこと、雨が当たりにくい場所では汚れが流れ落ちないことが挙げられます。
しかし、白色の外壁にとって、低汚染塗料はとてもメリットが大きいので、検討してみるとよいでしょう。
汚れやすい場所はアクセントカラーを使う
塗替えをする場合は、それまでの経験で外壁のどの部分に汚れがつきやすいかがわかります。
たとえば、北側の外壁にコケがつきやすいという時には、北側の外壁だけをコケが目立たない濃色にして、他の部分を白色で配色するという工夫もできます。
アクセントカラーを使えば、でおしゃれに見せつつ、実は汚れを目立たなくするという効果も得られます。
ツヤなしよりはツヤあり
塗料は、色だけでなくツヤの具合を選ぶことができます。
7分ツヤ、5分ツヤ、ツヤなしといったように、何段階かの選択肢があります。
ツヤなしはマットな仕上がりになり、落ち着いた印象になりますが、表面がザラザラするため汚れがつきやすい特徴があります。
汚れを気にする場合には、ツヤありを選ぶとよいでしょう。
油性塗料の2液型がオススメ
塗料には、水性塗料と油性塗料の2種類があります。
そして、水性より油性の方が、塗膜が強く表面がなめらかです。
油性の方が、汚れがつきにくいのでオススメです。
また、1液型と2液型がありますが、2液型の方がしっかりとした塗膜を作ることができます。
汚れのつきにくさを優先するのであれば、油性塗料の2液型がベストでしょう。
外壁が汚れたら洗う
汚れたら洗うというのは、基本的なことですが実はとても効果があります。
例えば白い洋服にシミがついてしまったら、すぐに洗濯をした方が綺麗になりやすいですよね。
これと同じで、外壁に汚れが定着する前に洗うことで、綺麗な状態を長く維持することができます。
日常的には、ホースを使って水をかけるだけでも効果があります。
時間に余裕があるなら、家庭用の高圧洗浄機で外壁を洗い流すとよいでしょう。
周囲の家に飛び散るのが心配な場合は、雨の日に行うと飛散が気にならなくなります。
外壁の洗浄作業を、請け負ってくれる業者もあります。
数年に一度、洗浄をしてもらうのも効果的です。
塗装をしてもらった業者に、相談してみるのも良いかもしれません。
外壁塗装の色に悩んだら辻塗装にご相談ください
外壁塗装をする際に、白系の色は人気がありよく選ばれています。
白は明るく爽やかな印象があり、また家を大きく見せる視覚効果や表面温度を上がりにくくする効果もあるので、外壁には適した色といえるでしょう。
しかし、どうしても汚れが目立ちやすいというデメリットもあります。
この点については、塗料の選び方を工夫することで改善することができます。
他にも色選びでは様々な要素を考慮する必要があるので、一度プロに相談してみることをオススメします。
もし、外壁塗装の色選びでお悩みなら、私たち辻塗装が相談に乗ります。
辻塗装は、創業36年を迎える、経験豊富な地域密着の塗装業者です。
お客様とのお付き合いを大切にし、親身にアドバイスいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。