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光熱費の節約に効果抜群!外壁塗装で断熱性を向上させる

外壁の断熱性は、家で快適に過ごすうえでとても重要です。
断熱性の高い家は、外の気温に左右されにくいため、冬はあたたかく夏は涼しく過ごすことができます。
また、省エネという観点からも、できるだけ冷暖房効率を良くしたいものです。

実は外壁の塗装でも、断熱性を高めることができるのをご存じでしょうか?
外壁塗装で使われる塗料の中には、断熱効果を高める機能を持った塗料があります。
「断熱塗料」「遮熱塗料」という名前を耳にして、気になっている方もいらっしゃるでしょう。
外壁塗装に使える補助金や助成金を利用する際にも、断熱性の高い塗料での塗装が条件になっている場合があります。

猛暑と呼ばれるほどの暑い夏を少しでも快適に過ごせるのなら、塗り替えの際にぜひ取り入れたいですよね。
ただ、断熱性の高い塗料の効果や、一般的な塗料との違い、費用の違いなど疑問に思うことも多いと思います。
そこでここでは、塗装によって断熱性を高める方法や特徴について詳しくみていきましょう。

目次

注目が集まる住宅の断熱性能

近年、地球温暖化やヒートアイランド現象への対策の必要性が高まっています。
一般の住宅においても、断熱性能の向上や空調エネルギーの削減が期待されています。
2011年に起きた東日本大震災以降は省エネ意識が高まっており、住宅の屋根や壁へ塗装するだけで簡単に効果が得られる、断熱塗料や遮熱塗料に注目が集まっています。

遮熱塗料は発売から20年以上が経ちますが、右肩上がりでシェアを増やしており、大手メーカーの多くが取り扱っています。
特に日射量の多い、西日本で特に導入が進んでいるようです。

国としても、住宅の省エネ化に力を注いでいます。
たとえば、省エネ住宅普及のために基準を満たした新築工事やリフォーム工事をすれば、融資や減税などの普及支援制度を用意しています。
ですので、これからますます外壁の断熱性への関心が高まっていくことでしょう。

塗装による断熱効果は?

住宅の屋根や外壁へ、断熱あるいは遮熱効果のある塗料を使って塗装することで、建物内部へ熱を入りにくくして、建物内の温度の上昇を抑制します。
建物内の温度上昇が抑制できれば、夏場はエアコン使用量の削減が期待されます。
また、室内から外部への熱の流出を防ぐ効果もあり、冬場の室内の保温性が高まるでしょう。

JIS規格で定められた「日射反射率」は、遮熱塗料によって作られた塗膜がどの程度太陽光を反射させることができるかを表しています。
この数値は、大きいほど遮熱性能が高いことを意味しています。

商品カタログ等に記載された日射反射率を参考にすることで、どの程度遮熱効果があるかを比べることができるでしょう。

ただし、住宅の断熱性は天井や壁面に設置された断熱材や窓などによって大きく違いが出ます。
そのため、建物全体の断熱性をしっかり高めた上で、塗装による断熱性向上を行うことで、より効果が期待できます。

断熱性の高い塗料には、塗膜の劣化を遅らせるメリットもあります。
日当たりのよい場所にある外壁は、塗膜が蓄熱して膨れてしまったり、塗膜が破れてしまったりすることがあります。
特に熱を帯びやすい濃色の外壁は、断熱性の高い塗料を使用することで膨れが起きにくくなります。

断熱塗料と遮熱塗料

外壁の断熱性を高める塗料には、「断熱塗料」と「遮熱塗料」の2種類があります。
この2種類は、温度上昇を抑えるメカニズムの違いによって呼び分けられています。

断熱塗料は、外壁の塗膜表面の熱を内部に伝わりにくくすることで、建物内部の温度上昇を抑えています。
熱を反射させることは無いので、外壁の表面はある程度熱を持ちます。

一方、遮熱塗料は高日射反射塗料とも呼ばれ、建物に届く太陽光のうち、熱を発生させる赤外線だけを反射させることで、建物が熱エネルギーを吸収することを防ぎます。
つまり、外壁の表面温度の上昇を低減することで、室内の温度の上昇を防ぎます。
室内の熱を内側にとどめる機能はないため、冬場に室内を保温する効果はありません。

断熱塗料は断熱性能のみでは温度上昇を防ぐ効果が弱いため、遮熱性能を併せ持った商品がほとんどです。
そのため断熱性能や遮熱性能を持つ多くの塗料は、「遮熱塗料」のジャンルに含まれています。

代表的な断熱塗料と遮熱塗料

外壁用の断熱塗料や遮熱塗料は、塗料メーカー大手だけでなく、多くのメーカーから発売されています。
その中で代表的な商品をいくつか紹介します。

断熱塗料

日進産業:ガイナ
など

断熱塗料の中で、トップクラスのシェアを誇るのがガイナです。
ガイナは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)のロケット打ち上げのために開発された塗料です。
屋内へ熱を通しにくくする断熱効果と、熱を反射する遮熱効果を併せ持っているため、室内を夏は涼しく冬は暖かく保つことができます。

価格が高めなことと、ツヤあり仕上げがないことがデメリットです。
また、セラミックビーズを大量に含んでいるため、濃色のカラーバリエーションはありません。

遮熱塗料

日本ペイント:サーモアイウォール
エスケー化研:クールテクト
日本特殊塗料:パラサーモ
ミラクール:ミラクールウォール、ミラウォール
など

ほとんどのメーカーの塗料には水性と弱溶剤があり、それぞれウレタン系、シリコン系、フッ素系などがラインアップされています。
熱反射顔料や特殊セラミックなどを配合することで、太陽光のうち特に熱エネルギーの高い近赤外線を反射して、表面温度の上昇を抑制します。

遮熱塗料は、経年劣化で遮熱性能が落ちてしまうことがデメリットです。
ただ、高耐候性を持たせて遮熱性能を維持できるよう、改良が進められています。

塗装色と断熱効果

塗料には多くのカラーバリエーションがありますが、色の明るさは外壁の表面温度に大きく影響します。
黒色は太陽光を多く吸収しますし、白色は太陽光を反射します。
遮熱塗料ではなく一般の塗料を使用した場合でも、色味を白に近づけることで、太陽光をより多く反射させて、表面温度を下げることができます。

遮熱塗料メーカーのエスケー化研の屋根用塗料の実験データでは、スノーホワイトとスレートブラックの2色では、表面温度差が一般塗料で15度、遮熱塗料で10度以上という結果も出ています。
この実験からも、遮熱塗料の機能で温度を下げることに加えて、適切な色を選ぶことで遮熱効果を高められることがわかります。

日射反射率を比較すると、白色が90%、明るめの中間色が70~80%、濃色や黒色が40~50%程度となります。
メーカーの製品情報にある日射反射率を参考にしながら、塗料の色選びをするとよいでしょう。

断熱塗料や遮熱塗料の弱点

断熱、遮熱塗料は、断熱性能を持たせると同時に一般の塗料とは違った特徴があります。
そのため、デメリットもふまえた上で検討する必要があるでしょう。

汚れると性能がダウンする

一番の弱点は、汚れに弱いことでしょう。
塗装直後は効果が最大限に発揮されますが、日が経つにつれて塗膜が汚れてしまい、十分な効果が得られなくなってしまいます。
そのため、各メーカーは塗料の耐候性を上げて、塗膜が汚れにくくなるような工夫をしています。

断熱・遮熱塗料が開発された当初は、数年で断熱性能が落ちてしまうという事例もありました。
しかし近年では、断熱性能が長期間維持できるようになってきています。

費用対効果がわかりにくい

断熱性能は、目に見える数字では表れません。
そのため、断熱塗料による効果を実感しにくいこともデメリットのひとつです。

エアコンの使用量が激減するなど、大きな変化があればわかりやすいのですが、実際には建物は断熱材などの効果で、すでにある程度の断熱性が持たされています。
そのため、塗料の違いだけではそれほど大きな変化は感じられません。
高い金額に見合う効果があるのかどうかは、人の感じ方によっても違うでしょう。

施工が難しい

断熱塗料は、断熱性能を持たせるために、塗料に特殊な原料が含まれています。
そのため、仕上がりを均一にするのが難しかったり、乾燥時間を通常より長くとらなくてはならなかったりと、一般の塗料より施工が難しくなります。
メーカーの規定通り正しく施工しないと、十分な性能を発揮できない場合もあります。

塗料メーカーによっては、施工技術が基準を満たしていると認めた施工店に対して、提携施工店を認定し紹介していることもあります。
気になる方は、探してみるとよいでしょう。

コストパフォーマンス

断熱塗料や遮熱塗料の価格は、製品によって様々です。
断熱、遮熱効果もそれぞれ違いますが、一般的には高価格な製品の方が高機能で耐久性が高いといえます。
機能を重視するのか、価格を重視するのかで選択肢が変わってくるでしょう。

一般の塗料と比較すると、断熱塗料や遮熱塗料の価格はどうしても高めになっています。
目安としては、1~3割増程度高くなることが多いようです。
ただ、その分遮熱塗料は耐久年数が長めとなっています。
たとえば1.5倍の耐久年数があるとしたら、コストパフォーマンスとしては大差がないといえるでしょう。

さらに、断熱・遮熱塗料を使用することで節電効果も見込まれます。
ただし、節電効果は建物の立地や建材などによっても大きく変わるため、一概にどの程度の効果があるは言えません。

ひとつの例として、30坪程度の2階建ての一戸建てで、塗装の効果で冷暖房費を10%節約できたとすると、年間で3,000~6,000円と見積もることができます。
断熱・遮熱塗料の耐用年数が15年とすると、45,000~90,000円の節約になります。

補助金や助成金の利用

自治体によっては、省エネに寄与する外壁塗装工事に対して補助金や助成金制度を設けているところがあります。
省エネは国が推進していることもあり、多くの自治体で省エネリフォームに対する補助が行われています。

一例を挙げると、東京都台東区では「高反射率塗料施工助成金制度」という制度が設けられています。
助成金の場合は審査がなく、対象要件を満たしている場合には受け取ることができます。
このような助成金が、今後全国で見られるようになるかもしれませんので、情報収集は欠かさないようにしてください。

高反射率塗料施工助成金制度(2020年度)

助成対象要件:近赤外域高日射反射率が40%以上の塗料を使用、など。
助成金額:税抜工事費用×20%(上限15万円)

補助金や助成金を受け取ることができれば、断熱・遮熱塗料と一般塗料の価格差を埋めることができます。
断熱・遮熱塗料を使った塗装工事を検討されている方は、お住まいの地域の補助金や助成金を探してみるとよいでしょう。

各市区町村のホームページや、全国検索できるサイトに情報が載っています。
補助金や助成金は、年度ごとに定められていることが多いので、最新の情報を探すようにしてください。

申請の流れは自治体によって異なりますが、工事の着工前に申請が必要な場合も多いです。
早めに情報収集をして、塗装業者に相談してみましょう。

外壁塗装以外の熱対策

室内の温度を少しでも下げたい場合には、塗装以外でも工夫することで外壁の温度を下げることができます。

窓、カーテン

建物の開口部である窓の断熱は、室内の温度を下げるポイントになります。
遮熱性能を持った窓ガラスを採用したり、窓にフィルムを貼ったりすることで、窓から入る日射熱を抑えることができます。
また、遮熱カーテンや遮熱ブラインドといった商品もあります。

日よけ

庭に余裕がある場合には、樹冠の大きな樹木を植えて木陰を作ることもできます。
最近は、軒のない家が増えていますが、軒は外壁の温度を下げるために有効です。
手軽にサンシェードを取り付け、人工的に日よけを作ることもおすすめです。

壁面緑化

建物の壁面をつる性植物で覆うことで、壁面の温度上昇を抑えることができます。
「緑のカーテン」などとも呼ばれ、自治体でつる性植物の苗木を配布して緑化を推進している地域もあります。

屋根への塗装

最も太陽光の影響を受け、建物へ熱を伝えやすいのは屋根面です。
屋根面に遮熱塗料を使用することで、外壁以上に遮熱の効果を発揮する場合もあります。

内壁への塗装

遮熱塗料や断熱塗料は、外壁だけでなく内壁へ塗ることができる商品もあります。
室内側に塗ることで、冷暖房効率が良くなることが期待できます。

遮熱塗料による外壁塗装も辻塗装にご相談ください

暑い真夏でも快適に室内で過ごすには、家の断熱性にも注目してください。
外壁塗装の際に、断熱・遮熱性の高い塗料を使用することで、室内の体感温度を下げることができるかもしれません。
エアコンの使用量が減れば、省エネにもつながります。

断熱・遮熱塗料は多くのメーカーで取り扱っています。
商品によって特徴や価格が異なるので、施工業者と相談しながら、ご自宅に最適な塗料を選択する必要があるでしょう。
ただ、優良な塗装業者に相談しないと、性能の低い塗料を高く売りつけられる可能性もあるので注意が必要です。

もし、福岡で外壁塗装に遮熱塗料を使用したいのなら、私たち辻塗装にご相談ください。
辻塗装は、36年間塗装一筋で営業を続ける、実績豊富な塗装業者です。

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