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外壁塗装に付き物の臭い!トラブルを防ぐにはどうする?

自宅の外壁塗装を検討する時に気になるのは、塗装工事で発生する臭いですよね。
ご近所へ迷惑にならないかと、気を遣うこともあるでしょう。
逆の立場で、ご近所の塗装工事の時に臭いに悩まされた経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
我慢すれば済むものなのか、体に害のあるものなのか、赤ちゃんやペットへの影響も気になるところです。

外壁塗装の臭いの問題から、塗装を躊躇されている方も中にはいらっしゃるでしょう。
最近では、臭いの出にくい塗料を使用したり、臭いの出にくい工夫をしたりすることで、臭いの問題はかなり軽減できるようになってきています。
外壁塗装時の臭いの原因は何か、対策方法はあるのか、詳しくみていきましょう。

目次

塗装で発生する臭い

外壁の塗装工事では、どうしても臭いが発生してしまいます。
塗装の独特な臭いは刺激が強く、人によっては頭が痛くなったり、具合が悪くなったりしてしまうこともあります。

外壁塗装工事の工期は10日~2週間程度となりますが、工事には足場を組んだり、洗浄したりする工程も含まれていますので、実際に塗装をする期間は3日〜5日間程度です。
臭いを発する成分は、塗り終わって乾燥する間に徐々に気化して空気中に拡散していきます。
乾燥後にはほとんど臭いがなくなるため、臭いが特に気になるのはこの3日間と考えてよいでしょう。

臭いの原因と健康への影響

塗料は「顔料」「樹脂」「添加物」で構成されていますが、これだけでは外壁にうまく塗ることができません。
そこで、「溶剤」で薄めることで塗りやすくし、塗った後で「溶剤」が揮発することで外壁に塗料が密着するという仕組みになっています。
この「溶剤」として使われるのが、シンナーなどの有機溶剤です。

有機溶剤には強い刺激臭があり、有毒性があります。
吸い込む量が多くなった場合、神経が抑制され集中力や判断力が低下する、幻覚・妄想などの精神障害が現れる、身体的に各器官に障害が起こる、といった影響があります。
このように、有機溶剤は人体に害があるとされ、十分な管理の元で使用されるように厚生労働省からも義務付けられています。

有機溶剤によって、アレルギーを起こしてしまう場合もあります。
アレルギーの症状としては、頭痛やめまい、皮膚のかゆみ、口の渇きなど多岐の症状が起きる可能性があります。

アレルギーは、ごく微量の有機溶剤でも反応してしまうことがあります。
アレルギー体質の方や、赤ちゃん、ペット、妊婦さんは特に影響を受けやすく注意が必要です。
もし赤ちゃんやペット、妊婦さんがご家庭にいらっしゃる場合には、有機溶剤の使用は極力避けた方がよいでしょう。

油性塗料と水性塗料

塗料の中にも、臭いの強いものとそうでないものがあります。
外壁で使用する塗料は、大きく分けると2つの種類です。
有機溶剤を使用する油性塗料と、有機溶剤をほとんど使用せず水を溶剤とする水性塗料があります。

一昔前は、油性塗料が主流でした。
しかし、近年では環境への影響を配慮した水性塗料がシェアを伸ばしています。

水性塗料は、塗料を水で薄めて、水が蒸発することで塗膜を密着させる仕組みになっています。
有機溶剤の量が少なくて済みますので、臭いが軽減されるというわけです。
有毒な有機溶剤の排出をできるだけ少なくしようという環境保全の流れで、外壁に使われる塗料は油性から水性への置き換えが進んでいます。

このように、メリットの大きい水性塗料ですが、依然として油性塗料も使われ続けているのはなぜでしょうか。
それは油性塗料にも大きなメリットがあるからです。

油性塗料のメリット

油性塗料は密着性に優れ、紫外線に強いため長持ちし、見た目も艶やかで綺麗です。
作業時の天候に左右されにくく、安定した仕上がりになります。
また乾燥が早いため、工期も短くなります。
このような特性があるために、油性塗料を勧める業者も多くあるのです。

油性塗料の中でも、昔のような強烈な臭いを出す「強溶剤」タイプとは異なり、油性塗料の特性を活かしつつ、環境への負荷を減らした「弱溶剤」タイプという油性塗料が主流になっています。

弱溶剤タイプは、塗料を進化させて、弱い力の溶剤でも塗料を薄めて溶かすことができます。
そのため、臭いや有害物質が従来の油性塗料よりも少なくなっています。

塗料メーカーは、時代の流れもあり水性塗料の開発に力をいれています。
油性塗料の方が耐久性や密着性に優れていると言われていましたが、水性塗料もそれに劣らない性能の商品が開発されています。

水性塗料にも、有機溶剤は微量ですが入っています。
これは、溶剤の品質を安定させるためです。
もしアレルギー等でわずかな量でも気になるという場合には、「無溶剤型塗料」「VOCフリー塗料」と呼ばれる、無害な塗料も開発されていますので、塗装業者に聞いてみるとよいでしょう。

耐久性の高い油性塗料、環境に配慮した水性塗料の両方のメリットデメリットを踏まえた上で、どちらを選択するかを検討するとよいでしょう。
金属の外壁など、塗料が付きにくい素材に塗装する場合には、油性塗料が使う方が長持ちします。
和風の控え目な塗装にしたい場合には、艶を調整できる水性が適している場合もあります。
このように得意不得意があるため、知識の豊富な業者のアドバイスも参考になります。

ホルムアルデヒド発散量

臭いの元となる物質の一つに、ホルムアルデヒドという物質があります。
ホルムアルデヒドが少ない塗料を選ぶことで、臭いを抑えることができます。
ホルムアルデヒドがどのくらい含まれているかを知るには、塗料の缶やカタログに記載されているホルムアルデヒドの発散等級を確認してください。

ホルムアルデヒドの発散等級は「F☆☆☆☆」などのように、「F(ホルムアルデヒドの略)」の後ろに星マークをつけて表します。
星が多い方が臭いが少なく、最上級は上記の表記で星4つの「フォースター」と呼ばれます。

外壁を塗装する場合に、できるだけホルムアルデヒドが少ない、臭いの出にくい塗料を使用したい場合には、F☆☆☆☆(フォースター)の塗料を選ぶとよいでしょう。
F☆☆☆☆の塗料は使用規制がなく、室内での使用もできるとされています。

水性塗料の場合には、ほとんどがF☆☆☆☆となっています。
油性塗料の弱溶剤タイプの場合には、1液型ではほとんどがF☆☆☆☆ですが、弱溶剤タイプの2液型ではそれ未満の等級のものが多くなります。

低VOC塗料

塗料に含まれる有機溶剤やホルムアルデヒドなどを総称して、VOC(揮発性有機化合物)と呼びます。
VOCは、光化学スモッグを発生させる原因物質の一つと言われており、VOCをできるだけ含まない塗料を選ぶことで、環境汚染を防ぐメリットもあります。
VOC削減の効果がある塗料は、低VOC塗料や非トルエン・キシレン塗料と呼ばれています。

  • 低VOC塗料・・・塗料に含まれるVOCが30%未満。容器に「低VOC塗料」というマークや表記がある。
  • 非トルエン・キシレン塗料・・・有機溶剤であるトルエン、キシレン、エチルベンゼンの含有量がそれぞれ0.1%未満。容器に「トルエン、キシレン不使用」というマークや表記がある。

その他にも、商品のカタログにゼロVOC、VOCフリーといった表記がされているものもあります。
これらのVOC削減に配慮した塗料を選ぶことで、有害な物質の発生を減らすことができ、臭いも発生しにくくなります。

臭いへの対策

臭いの出にくい塗料を選ぶこと以外にも、対策の方法があります。

マスク

まずはマスクをすることが、自分で簡単にできる簡単な対策方法です。
活性炭入りや消臭成分入りといった、機能的なマスクが効果的です。

アレルギーなどで、本格的に有害物質への対策をしたい場合には、防毒マスクという選択肢もあります。
工事の作業者が付けるようなタイプの、有機溶剤に対応したマスクがありますが、着用しつづけるには負担もあります。
防毒マスクはホームセンターなどで購入することができ、値段は1,000~4,000円です。

換気

塗装工事中は、窓を閉め切った方がよいでしょう。
しかし、閉め切っていても、換気口などから室内に空気は流れ込んできます。
少しずつ室内に臭いの元となる物質が流れ込み、臭いがこもってしまう場合もあります。
かといって、換気扇を回したり窓を開けたりしても、家の周囲の汚れた空気がますます中に入ってきてしまうのでよくありません。

効果的なのは、塗装をしていない側の1階の窓から扇風機を外側に向けて、溜まった空気を外に出す方法です。
臭いの元となる有機溶剤は、空気の3倍の重さがあるため下に溜まります。
そこで、1階から屋外に出すと効果的なのです。

窓は塗装の際は養生されていて開けられない場合が多いので、施工業者に相談して開けられるようにしてもらいます。
業者によっては、建物周囲に留まっている空気を、大型扇風機で循環させるなどの対応をしてもらえることもあります。
工事中に頼みづらいかもしれませんが、具合が悪くなる前に相談してみるとよいでしょう。

一時的に避難

塗装中にストレスを受けないようにするには、できるだけ外出して家にいる時間を減らすのも良い方法です。
実家に帰省したり、一時的に賃貸アパートを利用したりすると、臭いの問題はかなり軽減されるでしょう。

特に妊婦さんや赤ちゃんがいるご家庭では、思い切って塗装の間は別の場所へ避難するのがおすすめです。
ペットを飼っていらっしゃる場合には、知人に預ける、ペットホテルへ預けるということを検討してみてもよいかもしれません。

長期間家を空けることが難しい、行き先がないといった場合も、せめて塗装工事をしている日中だけでも外出して空気の綺麗な場所へ行くと、悩みが軽減されるでしょう。

匂いつき塗料

もし、アレルギーではないが臭いが気になるという場合には、匂い付き塗料で気を紛らわせるといった方法もあります。
塗料にバラの香りなどの香料が入っているため、本来の塗料の臭いが気になりにくい効果があります。

有機溶剤がまったく入っていないということではないので、アレルギーなど微量の有機溶剤でも気になるという方には効果はありません。

業者へ相談

臭いについて心配なことがある場合には、業者へ相談しておくとよいでしょう。
優良な塗装業者は経験豊富なので、対策手段も心得ているはずです。
遠慮せずに、心配であることを伝えておくと、配慮してくれることでしょう。

窓の開け閉めができるような養生の仕方をしてくれたり、養生したままエアコンを使えるように工夫してくれたりすることもあります。
臭いが出る期間を短くするよう、スケジュールを調整してくれる場合もあります。
まずは契約前に相談をしてみて、対策を一緒に考えてくれるような業者に工事を依頼できるとベストですね。

工事中に気を付ける点

塗装中には、臭いの問題に関連して気を付けておきたいことがいくつかあります。

洗濯物を干せない

塗装中に洗濯物を外に干してしまうと、塗料の臭いが付いてしまいます。
塗装中は室内に干すなど、外に出さない工夫をした方がよいでしょう。
コインランドリーを利用するという手もあります。

ペットへの配慮

ペットは人間より体が小さいため、同じ量の有機溶剤を吸い込んでも、影響が大きく出る場合があります。
ペットは具合が悪くなっていることに気づきにくいため、念入りな配慮が必要です。

お庭で飼っている犬の場合と、室内飼いの犬の場合でも必要な対処が違ってきますし、体の大きな哺乳類と小さな鳥類とでも違ってきます。
まずは、塗装前に業者にペットがいることを伝えて、どんな対処をしたらよいか聞いてみるとよいでしょう。

ご近所トラブル

できるだけ臭いが少なくなるよう工夫をしたとしても、全く臭いを無くすのは難しいです。
また、工事中は騒音も出ますし、作業車が停まったり足場が敷地からはみ出したりと、何かとご近所への影響があります。

まずは、ご近所への工事のご挨拶をしっかりすることが基本になります。
業者の方が回ってくれることが多いですが、ご自身も同行するとより丁寧な印象になるでしょう。
同行しない場合は、ご近所の方と顔を合わせた時に一声かけておくとよいかもしれません。

良心的な業者の場合は、工程表を渡してくれます。
工事期間中のどの日が特に臭いが強く出るのか、事前にわかっていると、ご近所の方も洗濯物への配慮などがしやすくなります。

長持ちする塗料を使うことで、再塗装までの期間を長くして、トータルの塗装回数を減らし、少しでもご近所への負担を減らすという手もあります。
塗装の耐久年数は10年程度の物が多いですが、15年、20年持つという高耐久性の塗料もあるので検討してみてもよいでしょう。

ご近所からのクレームがあった時には、基本的には業者の方に対応をお願いします。
臭いがいつまで続くのかなど、丁寧な説明をしてもらうことで納得してもらえる場合もあります。

できる範囲での、臭い対策をしてもらえる場合もあります。
見積りの段階で、ご近所トラブルへの対応をしてもらえるのか聞いておくと安心です。

業者に適切に対応してもらえなくて、問題がこじれてしまう時には、公的な相談窓口に相談してみましょう。
ご近所からのクレームは放置せずきちんと対応して、これから先も良好な関係を保ったまま住み続けられるようにしてください。

トラブルの無い外壁塗装を実現するなら辻塗装

外壁塗装に臭いはつきものですが、塗料は年々進化していて臭いの出にくい塗料もあります。
ご近所への影響も考慮して、臭いの点にも気を付けながら塗料選びをするとよいでしょう。
臭いの問題を相談しやすい良心的な業者を探すことで、後悔のない外壁塗装が実現できます。

もし、福岡で外壁塗装をご検討中なら、私たち辻塗装までご相談ください。
辻塗装は、36年間福岡にて地域密着で営業を続ける塗装業者です。
豊富な経験と知識で、トラブルなく高品質な外壁塗装を実現できます。
ご相談やお見積もりは無料で承りますので、お気軽にお問い合わせください。


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