外壁塗装の劣化の目安、チョーキングへの対処法と塗り替え時期の見極め方
目次
- 外壁塗装のチョーキングとは?
- チョーキングがおきているか確かめるには?
- チョーキングが発生するメカニズム
- チョーキングが発生する原因
- チョーキングが起きない塗料がある
- チョーキングの補修方法
- チョーキングは洗い流しても解決になりません!
- チョーキングの程度で外壁塗装の必要性が分かる
- チョーキングを理由に契約を迫る悪徳業者に注意
- チョーキングが確認できたら早めに優良な塗装業者に相談を
外壁塗装が劣化すると、チョーキングという現象が発生します。
チョーキングは、基本的にはどのような外壁にも必ず現れるものです。
見た目で誰にでも分かる現象なので、塗り替えるタイミングのひとつの目安として使えます。
ここでは、チョーキングが起こる原因や塗り替え時期の見極め方などを紹介していこうと思います。
外壁塗装のチョーキングとは?
チョーキングは白亜化現象とも呼ばれており、外壁塗装に使われる塗料が劣化することで発生します。
チョークの粉のようなものが外壁表面に発生することから、チョーキングという名前で呼ばれるようになりました。
触れば粉が手につくので、誰でも簡単に発生していることを見極めることができます。
おそらくあなたも、外壁を触って白っぽい粉が手に付いた経験があるでしょう。
それがチョーキング現象です。
チョーキングがおきているか確かめるには?
チョーキングが起きているか確かめる方法はとても簡単です。
指で外壁を触ってみて、外壁と同じ色の粉がつけばチョーキングが発生しています。
その他には、濡れたときに外壁の色が変わる場合もチョーキングが発生している可能性が高いです。
雨が降った時に外壁を見て色が変わっているようなら、一度触ってみてチェックした方がいいかもしれません。
チョーキングを確認する場合は、なるべく日当たりのいい部分を選ぶといいでしょう。
なぜなら、紫外線が良くあたる部分が、最も塗装の劣化が激しいからです。
1階の南向きの壁面や、西日の当たる2階の西向きの壁面を中心に確認すると、外壁塗装の劣化具合を正確に把握することができます。
参照:住宅サイディングの塗装時期の見きわめ方
参照:ガルバリウム鋼板の塗装時期の見きわめ方
チョーキングが発生するメカニズム
外壁塗装に使う塗料は、主に顔料と樹脂を混合して作られています。
この中の顔料が塗料の色の役割を果たすもので、チョーキングで発生する粉の正体となります。
塗料に含まれる樹脂は、毎日紫外線や風雨にさらされることで、徐々に劣化し分解されていきます。
屋外に放置しているプラスチック製品が、いつの間にかボロボロになっているのと同じ原理ですね。
樹脂が分解されていくと、塗料に含まれる顔料だけ外壁の表面に残ります。
これが、チョーキングで発生する粉の正体というわけです。
基本的にチョーキングで発生する粉は塗料に含まれる顔料なので、外壁と同じ色の粉が発生しています。
ただし、顔料も紫外線で劣化して脱色していくため、全体的に白っぽい粉が手につくという結果になるのです。
チョーキングが発生する原因
チョーキングは、塗料に含まれる樹脂が、紫外線で劣化することにより引き起こされます。
つまり、時間が経てばどうしても発生してしまう現象なのです。
それならば、ほとんどの原因が経年劣化のように思いますが、実はそうでもありません。
塗装業者の施行不良により、チョーキングが早期に引き起こされることもありえます。
経年劣化
施行不良の場合もあるとは言え、チョーキングの原因のほとんどが経年劣化です。
前回の塗装から10年以上経過しているなら、塗料は確実に劣化しているでしょう。
塗料の種類にもよりますが、外壁塗装を実施してから大体5年を過ぎたあたりから徐々に発生してきます。
いつまでも劣化しない塗料はこの世に存在しないので、経年劣化を防ぐことは不可能です。
外壁塗装は定期的な塗り替えが必要なものなので、チョーキングがひどくなってきたら早めに塗装を計画するようにしてください。
施行不良
塗料が十分に混ざっていないまま塗装した場合など、施行不良によりチョーキングが発生する場合もあります。
施行不良の場合は2、3年とかなり早い段階でチョーキングが発生するので、経年劣化と区別することができます。
施行不良でチョーキングが発生した場合、塗装のやり直しを業者に請求しなくてはいけません。
また、環境にあっていない塗料を選択したことにより、早い段階でチョーキングが発生することもあります。
たとえば海沿いの地域では潮風の影響により、塗料の劣化スピードがかなり早いです。
このようなケースは、業者の力量不足が原因と言ってもいいでしょう。
塗装業者は、家が建つ環境前考慮して、ベストな塗料を提案するべきです。
ただ、打ち合わせで説明を受けて納得して選んだ塗料なら、塗りなおしを請求するのは難しいかと思います。
家が立っている場所の環境まで配慮して、適切な塗料を提案してくれる業者を選びたいものです。
基本的に外壁塗装に使う塗料は、メーカーが設定している耐用年数持つように作られています。
使用する予定の塗料に表示されている耐用年数と比べて、明らかにチョーキングの進行が早い場合は、施行不良の可能性も視野に入れて対応するようにしてください。
チョーキングが起きない塗料がある
チョーキングは、塗装の劣化により塗料に含まれる顔料が粉に戻ることで発生しています。
ということは、元々顔料の含まれていないクリアの塗料では、チョーキングが発生しないということになります。
ただし、チョーキングが発生しないからと言って、塗装が劣化しないわけではありません。
目に見えないだけで塗装は劣化していくので、適切なタイミングで塗り替える必要があることは、色つきの塗料となにも変わらないのです。
それから、塗料で塗装しない「塗り壁」タイプの外壁やリシン吹き付けの外壁では、当然ですがチョーキングは発生しません。
ただし、一度上から塗装している場合は、チョーキングが発生します。
チョーキングの補修方法
チョーキングは外壁が劣化している目安となるので、ひどいようなら外壁塗装のリフォームを検討してください。
放っておくと、塗装にひびが入ったり剥がれたりして、状況はどんどん悪化してしまいます。
チョーキングがひどくなっている外壁塗装には、下地を守る力がありません。
下地が雨水や紫外線の影響を直接受けるので、放っておいたら外壁本体が腐食する原因となってしまいます。
チョーキングがひどくなった外壁は、塗り替えるしか手がありません。
日の当たる面を中心に外壁全体に発生するので、自分で補修することは基本的には不可能です。
チョーキングが発生した外壁を塗り替える際は、しっかりとした洗浄が重要になります。
洗浄をおろそかにすると、チョーキングで発生した粉が塗料と下地の密着性を悪くして施行不良の原因となります。
せっかく塗装をやり直しても、すぐに剥がれるおそれがあるので洗浄までしっかりと行ってもらうようにしましょう。
外壁塗装を実施する際は、古い塗膜は一度落として塗るのが基本です。
見積もりや打ち合わせをしっかりと行い、洗浄まで手を抜かない優良な業者に依頼するようにしてください。
参照:チョーキングの施工事例
チョーキングは洗い流しても解決になりません!
チョーキングが発生すると、手に粉がつくからといって外壁を洗浄しようとする人がいます。
軽く洗浄する分には問題ありませんが、外壁を洗浄してもチョーキングの根本的な解決にはならないので注意が必要です。
前述したとおり、チョーキングの原因は塗料の劣化です。
汚れが原因ではないので、洗浄したところで解決することはないのです。
むしろ、むやみに擦ったり高圧洗浄したりしては、残っている塗装や露出した下地を傷つけるおそれがあります。
しかも、いくら念入りに洗浄したとしても、顔料全てを落とせるわけではないのですぐにチョーキングの粉は復活します。
無理に洗浄しても、状況を悪化させるおそれがあるのでオススメできません。
チョーキングの程度で外壁塗装の必要性が分かる
チョーキングにも程度があり、軽い症状からどんどん日を重ねて重症化していきます。
軽度のものならそこまで気にする必要がありませんが、重症なら早めに外壁塗装の手配をした方がいいでしょう。
チョーキングの重症度合いを見極める方法は実に簡単です。
指で触った際につく粉の量が少なければ軽度、多ければ重症となります。
塗り替えが必要なほど重症なら、ちょっと触っただけで手が真っ白になるので誰にでもわかります。
逆に、白い粉がうっすらと手につく程度なら、まだ外壁塗装を行うタイミングではないので安心してください。
チョーキングを理由に契約を迫る悪徳業者に注意
チョーキングがひどくなってくれば、そろそろ外壁塗装を考えなければならない時期ということができます。
粉が出てきて誰が見ても分かるので、とても分かりやすい基準と言えますね。
ところが、世の中にはチョーキングを悪用する悪徳業者がいるので注意してください。
悪徳業者は突然家にやってきて、「チョーキングがひどいからこのままだと建物がダメになる」などと不安をあおり、その場で契約を取ろうと迫ってきます。
親切で教えてあげている感じを装ってくるので、つい話を聞いて契約してしまう方が多いようです。
ここで覚えておいて欲しいことは、チョーキングが発生しているからと言って、すぐに外壁がダメになることは基本的にないということです。
程度によっては早めに対処した方がいいですが、1日や2日で建物に影響が出たり壁が崩れたりすることはありません。
気がついてから準備を進めても、十分間に合うことがほとんどなのです。
悪徳業者は、「建物全体がダメになる」「壁が崩れる」などと、大げさに不安を煽ってくることが特徴です。
不安を煽ることで「早くなんとかしなくちゃ」と思わせ契約につなげる手口なのです。
もし、訪問販売の業者に外壁塗装のチョーキングを指摘されても、説明を鵜呑みにせずさっさと帰ってもらうようにしてください。
親切心を装っていますが、説明を聞いても不安を煽ってくるだけなので相手にするだけ時間の無駄です。
もし訪問販売の営業マンの話を聞いて心配になったのなら、後日優良な塗装業者に確認してもらうといいでしょう。
優良な塗装業者に見てもらえば、本当に塗装が必要かどうか判断してもらうことができます。
チョーキングに限らず外壁塗装のリフォームは、焦って契約するほど深刻な症状でないことがほとんどなので、冷静に対処するように心がけてください。
チョーキングが確認できたら早めに優良な塗装業者に相談を
チョーキングが発生していることに気がついたからといって、焦る必要はありません。
1日や2日で建物や下地に影響が出るものではないので、じっくりと優良業者を吟味して塗装のリフォームを進めていくことが、長持ちする外壁塗装に塗り替えるためには必要です。
外壁塗装は、施行の腕次第で良くも悪くもなるので、技術力の高い業者に依頼することは何よりも重要なことなのです。
もし、ご自宅にチョーキングが発生しているようなら、福岡で豊富な実績を持つ私たち(辻塗装)に一度相談してください。
チョーキングの進行具合を判断し、ベストな塗り替えのタイミングをお伝えすることができますよ。
もちろん相談だけでも構いませんので、お気軽にお問い合わせくださいね。